上司が昔のガソリンは100円以下と言っていましたが本当ですか?なぜ今はこんなにガソリンが高いのでしょうか?

AI要約

ガソリン価格の推移や影響要因についての解説。

1996年~2000年、2001年~2005年には1リットルあたり100円を切る時期があった。

原油価格の需要と供給のバランス、社会情勢などがガソリン価格に影響を与えている。

上司が昔のガソリンは100円以下と言っていましたが本当ですか?なぜ今はこんなにガソリンが高いのでしょうか?

近年ガソリン価格の高騰が続いていますが、昔は100円以下だった時代もあったようです。実際に100円以下だった頃を知らない方は、信じられない方もいるでしょう。ガソリン価格には、さまざまな要因が関係しているといわれています。

ガソリンにはおもにレギュラーガソリンやハイオクガソリン、軽油などの種類があります。そのなかでも、今回は一般的なガソリンとして知られているレギュラーガソリンの価格推移をご紹介します。ガソリン価格に影響する要因も解説しているため、参考にしてください。

1990年から2024年8月までのレギュラーガソリン価格の推移を表1にまとめました。

表1

※経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査<調査結果一覧>を基に筆者作成

表1の通り、1996年~2000年、2001年~2005年では、1リットルあたり100円を切っており、レギュラーガソリンが100円以下で販売されている時期があったことが分かります。

2011年以降から徐々に価格が高騰し、2023年9月には186.5円の過去最高値を記録しています。

ガソリン価格は、原料である原油の需要と供給のバランスによって価格が変動するようです。ガソリンの原料である原油の価格に影響する要因は、以下の通りです。

ガソリンの需要に関係する要因

●世界的な好景気

●季節的な理由

●石油消費量が多い国の経済が停滞

ガソリンの供給に関係する要因

●石油産出国の増産や油田開発

●石油産出国の計画的な減産

●石油産出国の情勢不安

一般的に、ガソリンの需要が増加し供給が減少すると、ガソリンの量が足りなくなるため価格が上昇します。反対に、ガソリンの供給が増加し需要が減少すると、ガソリンが余るため価格が減少する仕組みです。

そのほかにも、ガソリンの輸送にかかるコストや税金、社会情勢などによってガソリン価格が変わります。

レギュラーガソリンの価格が上がるきっかけとなった社会情勢には、以下のものが挙げられます。

●オイルショック

●イラク、クウェート侵攻

●サブプライムローン問題

●ロシア、ウクライナ戦争

おもに戦争などがきっかけとなって原油価格の高騰が起こっています。原油産出国などが関係する国々で戦争が起こると経済的な締め付けが起こり、原油の供給が滞るといった懸念が強まることが原因です。そのため、原油を買い占める動きが働き、原油の高騰が起きるといわれています。特に近年では、ロシア・ウクライナ戦争の影響も大きいとされているようです。

また、サブプライムローン問題では、不動産価格の下落にともない金融機関の経営破綻が起きました。そのため金融市場の投資家が現物投機にシフトチェンジし、資金が原油市場にも流れ、原油価格の高騰につながっています。