愛と経済の伝道師“宗さま”こと宗正彰「上がり始めた”長期金利”と“2024年の株主総会の特徴”」を解説

AI要約

長期金利とは1年以上の金利を指し、短期金利は1年未満の金利です。

長期金利の上昇は住宅ローンに大きな影響を与え、固定金利型の選択に関しても注意が必要。

現在は長期金利が上昇しており、ローン選択には慎重な検討が必要となっている。

愛と経済の伝道師“宗さま”こと宗正彰「上がり始めた”長期金利”と“2024年の株主総会の特徴”」を解説

本部長・マンボウやしろと秘書・浜崎美保がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「Skyrocket Company」。毎月第2水曜日に、我々が知っているようでよく知らない「お金」や「経済」の仕組みなどを、専門家の方に詳しく解説してもらうコーナー「スカロケ資産運用部」をお届けしています。

6月12日(水)の放送では、愛と経済の伝道師“宗さま”こと株式会社アイ・パートナーズフィナンシャル 上席執行役員の宗正彰(むねまさ・あきら)さんに、「上がり始めた”長期金利”と“2024年の株主総会の特徴”」というテーマでお話を伺いました。

浜崎:今回、宗さまには「上がり始めた”長期金利”と“2024年の株主総会の特徴”」について、お話しいただきます。

やしろ:約11年振りに長期金利が1%を超えたというニュースも最近話題になっていますが、まずは長期金利とはどういったものか教えてください。

宗正:文字通り、期間が長めの金利が長期金利です。1年以上の金利を意味します。代表的な長期金利が10年もの国債の利回りです。そのため長期金利は10年以上の金利だと誤解している人もいますが、それは間違いです。

長期金利は国内景気や国内の物価、そして為替や海外金利などの影響を受けて、その水準が変動します。長期金利があるくらいですから、短期金利も当然あります。こちらは1年未満の金利です。代表的なのは、日銀が金融政策でコントロールする政策金利です。

やしろ:長期金利は1年以上、短期金利は1年未満なのですね。長期金利が上がり始めると、われわれの生活にどう影響してくるのでしょうか。

宗正:あらゆるもの全てに影響を与えますが、特に生活に身近なもので影響が大きいのは住宅ローンですね。借入額が大きいので、少しの金利上昇でもたちまち生活に影響が出てきます。

住宅ローンは大きく2つ、変動金利型と固定金利型があります。変動金利のほうは総額返済時までに借入金利が変わるローンですよね。そして固定金利は、借り入れ時から総額返済時まで金利は据え置きで変わらない。

この固定金利型のローンは、長期金利と連動するのが一般的です。そのためこれから金利が上がるという今の状況では当然、固定金利型が選ばれると思いきや……。

やしろ:そう思いましたが違うのでしょうか?

宗正:少々複雑な話になりますが、日本の短期金利は長い間マイナス金利政策で低く抑えられてきました。既にその政策は解除されましたが、短期金利に先行する形で長期金利が上昇しました。つまり変動金利型のローン金利と比較すると固定金利型のほうが先行して相対的に上がっているという状況です。

どちらを選ぶべきか、これは迷いますよね。最近は変動金利型と固定金利型を併せ持つ「ミックスプラン」というローンも出てきました。まさに今の金利の状態を象徴するものですね。

やしろ:ただでさえ住宅購入費も上がっている中、住宅ローンの総返済額もローン選び次第でかなり変わってきます。なるべくリスクを回避したいですよね。