個人向け国債を検討しています。マイナス金利が解除されましたが、個人向け国債の利率も上がっていくのでしょうか?

AI要約

2024年3月19日に、日本銀行は事実上の「マイナス金利解除」を宣言しました。これにより、住宅ローンの金利が上昇する可能性が浮上しています。

個人向け国債には3種類あり、3年と5年は固定金利ですが、10年は変動金利となっています。利率は発行時に設定され、満期まで変化しません。

10年個人向け国債の利率は半年ごとに変動し、基準金利に基づいて計算されます。利率の下限は0.05%であり、変動は複利計算で行われます。

個人向け国債を検討しています。マイナス金利が解除されましたが、個人向け国債の利率も上がっていくのでしょうか?

2024年3月19日に、日本銀行は事実上の「マイナス金利解除」を宣言しました。日本銀行がマイナス金利を解除した今、これから住宅ローンの金利が上がるかもしれないといわれています。では個人向け国債の利率も上がっていくのでしょうか?

個人向け国債は、満期までの期間が異なる3つの種類があります。満期までの期間は「3年」「5年」「10年」です。3種類のうち、3年と5年は固定金利の個人向け国債です。固定金利の個人向け国債は発行時に設定した利率が、満期までの間変わることはありません。

ちなみに、2024年6月の個人向け国債の利率は、変動10年は0.69%、固定5年は0.59%、固定3年は0.40%です。これらの利率が3年間、あるいは5年間、変わりません。また利率は1年当たりの表示ですが、利息は半年ごとに受け取ります。

<10年満期の個人向け国債は変動利率>

満期までの期間が異なる3種類の個人向け国債のうち、10年満期のものは変動金利です。利率が半年ごとに変わります。

では、半年ごとに変わる利率は、どのように決まるのでしょうか?

「基準金利×0.66」とされています。基準金利とは、財務省のサイトから引用すると「利子計算期間の開始日の前月までの最後に行われた、10年固定利付国債の入札(初回利子については募集期間開始日までの最後に行われた入札)における平均落札価格を基に計算される複利利回り(小数点以下第3位を四捨五入し、0.01%刻み)の値」となっています。

例えば、平成26年1月9日(木)から1月31日(金)までに募集を行い、平成26年2月17日に発行された「変動10年(第46回)」の場合で見てみましょう。利子の計算期間が「平成26年2月16日から平成26年8月15日」の基準金利は0.72%です。そして「変動10年(第46回)」に適用される利率は0.72%×0.66=0.4752≒0.48%です。

同じく「変動10年(第46回)」の場合です。利子の計算期間が平成28年8月16日から平成29年2月15日で、その間の基準金利は-0.25%です。しかし、個人向け国債の適用利率の下限は0.05%なので、「変動10年(第46回)」に適用される利率は0.05%になります。

そして「変動10年(第46回)」の直近の利息はというと、利子の計算期間が「令和5年8月16日から令和6年2月15日」で、その間の基準金利は0.43%です。この基準金利を基にした利率は、0.28%です。