2024年7月の住宅ローン金利(フラット35、変動金利、10年固定)を予想! 金利の推移、今後の金利動向を確認しよう

AI要約

2024年7月の住宅ローン金利動向を予想。フラット35の金利は1.830%と予想。今年6月の金利動向では、固定金利が上昇傾向にある一方、変動金利は史上最低水準。フラット35の金利は10年国債金利と連動しており、市場金利の上昇が予想される。

2024年7月の住宅ローン金利(フラット35、変動金利、10年固定)を予想! 金利の推移、今後の金利動向を確認しよう

2024年7月の住宅ローン金利動向を予想しよう。フラット35の金利については、前月より引き下げて1.830%と予想。2024年7月の金利を発表ずみのソニー銀行は変動金利を据え置き、10年固定金利は引き下げ。楽天銀行については、変動金利・10年固定金利ともに引き上げた。

 まずは、2024年6月の住宅ローン金利動向をおさらいしておこう。

 「変動金利(新規借入)」は、調査した主要14銀行のうち、1行が金利を引き上げ、金利を引き下げた銀行はなかった。

 「10年固定金利(新規借入)」は、調査した主要13銀行のうち、11行が金利を引き上げ、2行が金利を据え置きとした。

「35年固定金利(新規借入、フラット35を除く)」は、調査した主要7銀行のうち、6行が金利を引き上げ、金利を引き下げた銀行はなかった。フラット35の金利は引き上げ、1.850%となっている。

 なお、2004年頃をピークに住宅ローン金利は下がり続けている。5年固定、10年固定、35年固定(全期間固定)については、足元では金利が上昇し始めているものの、長期的に見ればまだ低水準。一方、変動金利タイプは、史上最低水準となっている。

 では、全期間固定の「フラット35」の金利見通しを確認しよう。実は、機関投資家に販売している「支援機構債券」(原価)の金利に、「上乗せ金利」(コスト)を足せば、翌月の金利が予測できる。

 住宅金融支援機構が2024年6月21日に発表した「第206回貸付債権担保住宅金融支援機構債券」の金利を見ると、1.280%だった。上乗せ金利(コスト)は、最近の水準では0.550%~1.020%となっている。

 以上を踏まえ、2024年6月の「フラット35金利」は、以下になると予想する。

・フラット35:1.830%(前月比 ー0.020%)

(借入期間21~35年、頭金10%以上、団信あり)

・フラット20:1.510%(前月比 ー0.020%)

(借入期間15~20年)

 

フラット35の金利は、過去最低水準 フラット35の金利は、2016年8月に0.900%の最低金利となったが、これには団体信用生命保険が含まれていない。当時の団体信用生命保険料である0.358%を金利として加算すると、当時の本当の金利は1.258%だった。

 フラット35の金利は10年国債金利との連動性が高いといわれる。市場金利については、世界的な金利上昇により、日本の市場金利も上昇する可能性が指摘されており、当面は横ばいか、上昇していくと見られる。

 なお、フラット35は、従来1%前後だった上乗せ金利を0.8%前後まで削っている。つまり0.2%以上割り引いているということだ。また、2024年2月には商品改定があり、夫婦どちらかが40歳未満の若年夫婦世帯、または18歳未満の子ども(胎児や同居の孫も含む)を有する子育て世帯を対象に、金利の引き下げ幅を拡大している。

 これで、民間銀行の全期間固定の住宅ローンと比較しても、遜色ない商品になっている。フラット35は、審査基準がゆるく誰でも借りやすいというのが特徴だが、金利も低いとなると、全期間固定金利の中でも、有力な選択肢となる。詳しくは下記のランキングで比較してほしい。

 下図は、フラット35の直近17年間の金利推移を示したものだ(2017年9月までは団体信用生命保険料を含まない金利表示だったので、すべて団信保険料を含む金利に修正)。現在のフラット35および全期間固定金利は、長期的に見れば過去最低水準にある。借り換えを考えている人は、低金利状態が続いているうちに検討してもいいだろう。