「私の人生もそうだが、兵庫県政にとって大事な局面」 兵庫知事、テレビ番組はしご 出直し選への布石の見方

AI要約

兵庫県の斎藤元彦知事は、不信任決議を受けて自らの判断を模索中であることを明かし、辞職か失職かについて29日までに判断する考えを示した。

斎藤知事はテレビ番組に相次いで出演し、告発文書の正当性を主張する一方で、自身の実績をアピールし、出直し選に向けた準備を進めているとの見方がある。

一方、議会解散の可能性もあり、神戸市内で県議が街頭演説を行い、議会解散には大義がないとしつつも斎藤知事の対応に疑問を投げかけている。

「私の人生もそうだが、兵庫県政にとって大事な局面」 兵庫知事、テレビ番組はしご 出直し選への布石の見方

兵庫県の斎藤元彦知事は21日、民放の情報番組に出演し「少しずつ自分の思いは固まりつつあるが、しっかり考えたい」などと語った。具体的な判断については明言を避けた。斎藤氏は19日に県議会から全会一致で不信任を受けて以降、テレビ番組に相次いで出演。告発文書を巡る対応の正当性を改めて主張するとともに、自身の実績を繰り返しアピールしており、「出直し選に向けた布石ではないか」との見方が出ている。

斎藤氏は21日の番組で「今、いろいろ考えている状況。私の人生もそうだが、兵庫県政にとっても大事な局面」と強調。29日までに辞職・失職、議会解散を判断する必要があるが、「できるだけ早く示せるようにしたい」とし、判断については記者会見で発表する考えを明らかにした。

斎藤氏は20日も民放やNHK番組に出演。告発文書は「誹謗(ひぼう)中傷性が高い文書だと今も思っている」と主張。自身の知事としての功績を一方的に述べ、質問に答えるよう促される場面もあった。

こうした動きについて、ある県議は「自身が功績だと思っていることのアピールに躍起になっている。選挙運動のようだ」と指摘。辞職か失職かに関わらず、斎藤氏が出直し選に臨むのではないかとの見方を示した。

一方、議会解散の可能性もあり、県議選への準備も進む。別の県議は神戸市内で街頭に立ち、不信任決議に至った経緯や考えなどを訴えた。取材には「議会解散には大義はない」としつつも「知事はどんな対応を取るか分からない」と話した。