多様化する職場で「カルチャーフィット」が重要な理由
後藤氏が重要視するのは、採用面接において、候補者が現場や会社の文化にどれだけフィットするかを見ることであり、推薦される度合いも考慮している。
メンバーの意見や候補者の趣味などを探り、相手の興味やモチベーションを理解することを通じて採用を進めている。
後藤氏が創業した株式会社リトプラは、子どもたちが安全に楽しめる屋内型テーマパークを全国に展開しており、社員の熱意とモチベーションが会社の成長に貢献している。
働き方、働く意義が多様化していく中、職場での「カルチャーフィット」の重要性が高まっている。株式会社リトプラの代表取締役、後藤貴史氏が学生たちから「逆面接」を受ける形での対談から、その意義と具体的な取り組みについて深く掘り下げる。
株式会社リトプラは、最新のデジタル技術を活用した子ども向け屋内型テーマパーク「リトルプラネット」を全国に展開するスタートアップだ。
かつて学生時代に起業し、ゲーム開発会社を経営していた後藤氏は、経験を活かして、屋内で楽しめる様々なエンターテインメントコンテンツを提供する施設を展開しているが、その背景には、子どもたちの遊ぶ場所の少なさや公園の遊具の少なさに課題を感じ、子どもも大人も一緒に遊べる施設を作りたいという思いがあったという。
創業から8年、コロナ禍を乗り越えながら、現在直営パークやライセンスパーク合わせて国内外に14の施設を展開しているが、その拡大の原動力となったのは、社員の事業に対する熱意とモチベーションの高さだという。
■採用で大事にしていること
「私の場合は、自分だけじゃなくて、それまでに面接した人がどれだけ強く推薦してくるかを見ています。」
後藤氏は採用面接の際、メンバーたちが対象者とどれくらい一緒に働きたいと思うか、現場にフィットするかに着目し、前段階で面談したメンバーの感覚を重要視しているという。
「もちろん技術も大事ですけど、カルチャーフィット、つまり会社の文化や雰囲気、これから作っていきたいカルチャーに対してどういうマッチをしてくれそうか、というのを現場の人たちも私も含めて見ているので、そこにフィットしそうな人っていうのはやっぱり推薦の度合いも高くなってきます。」
そのため、後藤氏が面接する際には、メンバーの推薦してきたポイントに着目しつつ、相手の趣味や休日にしていることなど、仕事と関係ない部分を聞き、興味やモチベーションの源泉を探っていくという。