【詳報】群馬・伊勢崎 ”飲酒”トラックに…一家3人死亡事故 ”過失運転”で起訴に「納得いかない」 遺族語る

AI要約

GW最終日、群馬・伊勢崎市でトラックが乗用車に衝突し、2歳の子供を含む一家3人が死亡した事故。トラック運転手は危険運転過失致死傷で逮捕されるも、法定刑の軽い過失運転致死傷で起訴されました。

湊斗ちゃんの家族が起訴内容に納得できないと語り、特に母親は息子の誕生日を迎えられないことが悔しいと涙ながらに語った。

家族の大切な時間が奪われたことで、立証の難しさなども含め、遺族の心情が描かれている。

【詳報】群馬・伊勢崎 ”飲酒”トラックに…一家3人死亡事故 ”過失運転”で起訴に「納得いかない」 遺族語る

GW最終日、群馬・伊勢崎市でトラックが乗用車に衝突し、2歳の子供を含む一家3人が死亡した事故。トラック運転手は”危険運転過失致死傷”で逮捕されるも、法定刑の軽い”過失運転致死傷”で起訴されました。起訴を受け、遺族が語ったことは。

事故が起きたのはゴールデンウィークの最終日、2024年5月6日でした。塚越湊斗ちゃん(2)、父親の寛人さん(26)、祖父の正宏さん(53)が乗った車はレジャー施設からの帰り道、群馬県伊勢崎市内の国道を走っていました。

信号待ちをしていたそのとき、対向車線をはみ出した1台の大型トラックが塚越さん一家の車など2台に衝突。塚越さん一家3人の尊い命が奪われました。

警察はドライブレコーダーの解析結果などを進め、8月20日、トラック運転手の鈴木吾郎被告(69)を危険運転致死傷の疑いで逮捕。警察によりますと、鈴木被告は勤務先の会社でアルコールチェックをしたあと、運転前に酒を飲み、急加速や急ハンドルなどを行って中央分離帯に衝突、反対車線に飛び出したとみられています。

しかし、危険運転致死傷容疑での逮捕から20日が経過した9月10日。前橋地検は飲酒運転については結論を出さず、より法定刑の軽い過失運転致死傷罪で男を起訴しました。

「危険運転致死傷罪」は故意に危険な運転をしたとされる場合で、刑の上限は懲役20年。一方、「過失運転致死傷罪」の上限は懲役7年となり、より軽い法定刑となります。

湊斗ちゃんの母親、正宏さんの母親、寛人さんの兄は、16日、群馬県前橋市内で会見を行いました。1時間以上にわたった会見で、事故から4か月たったいまの心境を明かすとともに、起訴内容に「納得できない」と話しました。(ほか正宏さんの妻が書面でつづった心境が読まれました)

「(亡くなった塚越湊斗ちゃんの)誕生日が(9月)28日にあるんですけど、前から夫(寛人さん)と誕生日はみんなで過ごせるねと。楽しみにしていて。(湊斗ちゃん)本人にもプレゼントなにがほしいって聞いて。家族で過ごすことを楽しみにしていたのでそれを迎えることができないのはとても悔しいです。3歳になるのを夫は楽しみにしていて、3歳になったらできることいっぱい増えるねと話をしていたので、3歳を迎えることができなくて、本人たちもすごく悔しがっていると思います」

会見中、涙ながらに息子の誕生日について語った塚越湊斗ちゃんの母親。これからもすくすくと成長していく姿を見れるはずだった湊斗ちゃん、そしてその姿を一緒に見守るはずだった夫の寛人さんと湊斗ちゃんの祖父・正宏さんとの大切な時間は、事故によって実現しないものとなってしまいました。

正宏さんの母親「お母さんが休みでいないときも家にきて一緒に食事したんですけど、家の中走り回っていた(湊斗ちゃんの)かわいい姿が頭から離れない。またひょっこり来るんじゃないかなっていう気持ちで。胸がつまります。本当に、仲のいい親子だったのにって思います。本当にあどけなくて優しい子で。いつもにこにこしていて、その姿が忘れられません」

寛人さんの兄「まだまだ成長して経験したであろうことを考えると胸がつまる。悲しくてしようがないです」