裁判員裁判、期間短縮に意欲 今崎新長官が就任会見 最高裁

AI要約

最高裁の第21代長官に就任した今崎幸彦氏が裁判員裁判の長期化を懸念し、運用見直しを提案。

今崎氏は裁判員裁判が綿密になり過ぎて拘束時間が増え、被告人に不利になっていると指摘。

最高裁判事に就任した平木正洋氏も責任感を述べ、事件に誠実に取り組む姿勢を示す。

 最高裁の第21代長官に16日付で就任した今崎幸彦氏(66)が同日、記者会見を開き、制度開始から15年となった裁判員裁判が長期化する傾向にあるとして、「運用を見直してみるのはあって良いのではないか」と意欲を示した。

 

 今崎氏は制度開始当初と比較し、裁判員裁判の最近の傾向について「判決文もかなり詳細で長くなっているという印象だ」と指摘。綿密な証拠調べや評議をしていると評価しつつ、「裁判員の拘束時間が長くなるし、被告人らにとっても望ましくない」と述べた。

 長官就任に当たっての所感を「大きな責任に身の引き締まる思い」と表現。大事にしている言葉として、カエサルが語ったとされる「多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」を挙げた。

 最高裁判事に就任した平木正洋氏(63)も同日会見。「重い職責を果たしていけるか不安がないわけではないが、事件に誠実に取り組んでいきたい」と話した。