花岡事件から79年、犠牲者悼む 秋田・大館、遺族ら黙とう

AI要約

秋田県大館市の花岡鉱山で太平洋戦争末期に起きた花岡事件から79年が経過し、慰霊式が行われた。

中国人労働者が強制連行され、多数が死亡した悲劇を祈念し、遺族ら約200人が参加した。

福原淳嗣市長は過去の過ちを繰り返さないように呼びかけた。

 秋田県大館市の花岡鉱山で太平洋戦争末期、強制連行された中国人労働者が一斉蜂起し、多数が死亡した花岡事件から30日で79年となった。同市の十瀬野公園墓地では市主催の慰霊式が開かれ、来日した遺族ら約200人が黙とうして犠牲者に祈りをささげた。

 中国山東省から来日した周長明さん(67)は祖父を亡くした。取材に「ここに連れてこられて半年もたたず亡くなった。戻ってきたのは遺骨の一部だけ。悲惨な出来事だった」と話した。福原淳嗣市長は慰霊式で「人の自由や尊厳を奪う行為は許されず、二度と過ちを繰り返してはならない」と述べた。

 事件は1945年6月30日に発生した。