議員定数28→24→28→? 増やすか減らすか、問われた大義

AI要約

飯塚市議会は27日、28人から24人に議員定数を減らす条例改正案を可決した。

市民の意見調査結果や議員の多様性への懸念があった中、可決された経緯が明らかにされた。

条例改正案は次回市議選から適用される。市議会は厳しい財政事情や人口減少を踏まえて議員定数を見直している。

議員定数28→24→28→? 増やすか減らすか、問われた大義

 飯塚市議会は27日、議員定数を現在の28から24に減らす条例改正案を可決した。次の市議選から適用される。議員定数をめぐっては、「経費削減」か「多様な意見の反映」のせめぎ合いで「24」と「28」で二転三転していた。

 この日の市議会本会議では、「議員定数のあり方に関する調査特別委員会」の委員長がこれまでの議論の経緯を説明し、定数を4削減し24とする条例案がまとまったことを報告した。その後の討論で、金子加代議員らから「議員の多様性が失われる」「(人口比で算出した)全国的な平均値をあてはめて『5千人に1人でいい』というのは違うのではないか」といった反対の声も出たが、採決の結果、賛成14、反対12の賛成多数で可決された。

 市議会では、人口減少と厳しい財政事情などを理由に2019年、定数を4減らす条例改正案が提案され、同年7月に可決された。だが、改選を前にした22年、「女性や障害者ら多様な意見が反映されにくくなる」と訴える市民団体の請願が採択され、その後、定数を28に戻す条例案が可決された。

 今回の議論にあたり、市議会は市民3千人を対象にアンケートを実施。有効回答のあった837人のうち、481人(57・47%)が「減らした方がよい」と回答していた。現状維持は142人(16.97%)だった。(岩田誠司)