和歌山県の山間部に風力発電計画 環境影響評価審査会が厳しい意見

AI要約

大和エネルギーが和歌山県有田川町、日高川町の山間部で計画中の風力発電事業についての県環境影響評価審査会の審査内容について報じられた。

同社は風力発電計画を進めており、風力発電機を最大11基設置し、約3万5千キロワットの発電を目指している。

審査会では、環境への影響や説明資料の内容に関して厳しい意見が相次ぎ、準備書の修正を求められる場面もあった。

和歌山県の山間部に風力発電計画 環境影響評価審査会が厳しい意見

和歌山県有田川町、日高川町の山間部の尾根で大和エネルギー(大阪市)が計画中の風力発電事業について、県環境影響評価審査会が27日、和歌山市内で開かれた。同社が提出した環境影響評価準備書の説明資料に対し、有識者らでつくる審査会の委員からは厳しい意見が相次いだ。

この風力発電計画は、両町にまたがる白馬山脈に、風力発電機(直径103~120メートル、高さ136~145メートル)を最大11基設置して、最大約3万5070キロワットを発電する。令和8年2月着工、11年3月の運転開始を目指している。

27日の審査会で同社は、現地の環境や生態系への影響について問題がないと説明した。一方で審査会の委員らは、工事での濁水到達距離を説明するグラフが現地で調査したものではなく岐阜県での調査資料であることや、「ブナ林の伐採を避ける」としている知事意見に対し「樹木の伐採は必要最小限にとどめる」と後退させていることを批判した。また、準備書が千ページ以上あり、対応する説明資料には準備書のどこを見ればよいかが示されていないことを指摘し、同社に説明資料の作り直しを求める場面もあった。