HKSのR32GT-R【3】アウトバーンやニュルブルクリンクで磨かれたモンスターマシン
BNR32改 HKS ZERO R vol.3はHKSオリジナルパーツを使用したモンスターマシンで、高速安定性も抜群。
オーナーはZERO Rの2台目を所有し、1台目のパーツを移植しつつ新たな改良を施されている。
今後のプランとして、タービンの交換やトランスミッションのシーケンシャル化が計画されている。
【BNR32改 HKS ZERO R vol.3】
サスペンションはHKSオリジナルのダンパーとスプリングを組み合わせ、ストリート走行を前提した仕様にセッティング。エアロパーツとの相乗効果で、抜群の高速安定性も実現している。なお、車両の製作に関してはセミオーダー方式を採っており、前述した内容は基本仕様と言えるもの。ここで紹介する個体は、エンジンやサスペンション、ブレーキなどに近年のパーツを使ってさらに戦闘力を高めたモンスターマシンだ。
オーナーはじつはこれが2台目のZERO R。1台目は2006年に購入して約5年乗ったものの、軽い単独事故で再起不能になってしまった。そこで、1台目の使用可能なパーツを新たなボディに移植し、現在の愛車を作り上げたのだ。とはいっても1台目と同じ仕様ではなく、エンジンはタービンを変更してVカムを装備。ミッションもR34GT-Rの6速を流用した。こうして近年のトレンドを取り入れたZERO Rは、さらなるアップデートが計画されている。
OWNER
「ZERO Rが発売されたときから欲しかったんですが、高価で買えなくVスペックⅡで我慢していました」と話すオーナー。あこがれのクルマを手に入れただけでなく、自分好みにチューニングしてさぞ満足しているかと思いきや、まだまだやりたいことはたくさんあるとか。そして「まずはタービンをGTⅢ5Rに交換して、そのうちトランスミッションをシーケンシャルにしたいと思っているんです」と、今後のプランを語ってくれた。
HKS ZERO R(BNR32改) *基本仕様
2014年式
カラー シルキーマルーン
全長×全幅×全高(㎜) 4550×1770×1320
ホイールベース(㎜) 2615
トレッド(㎜) 1505(前後とも)
車両重量(㎏) 1600
エンジン型式 RB26DETT型
エンジン種類 直列6気筒DOHCツインターボ
総排気量(cc) 2688
ボア×ストローク(㎜) 88.0×73.7
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps) 423
最大トルク(㎏-m) 39.7
変速比 1速3.214/2速1.925/3速1.302/
4速1.000/5速0.752/後退3.369
最終減速比 4.111
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション マルチリンク(前後とも)
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 255/40R17(前後とも)
発売当時価格 1600万円
初出:ハチマルヒーロー vol.045 2018年1月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)