FRB利下げ、市場予想ほど大幅なものにならず=ブラックロック

AI要約

ブラックロック・インベストメント・インスティテュートは、米連邦準備理事会が予想されるよりも大幅な利下げを行わない可能性が高いと見ている。

市場では今年の利下げ幅が120bp、2025年末までに250bpに達すると予想されているが、同社はこれが行き過ぎた景気後退懸念とインフレの持続的低下期待を反映していると指摘している。

労働力の高齢化や財政赤字、地政学的分断などの影響により、中期的にはインフレと政策金利が高止まりする見通しであり、同社は短期的な米国債の見通しをアンダーウエートとしている。

FRB利下げ、市場予想ほど大幅なものにならず=ブラックロック

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米資産運用大手ブラックロック傘下のブラックロック・インベストメント・インスティテュートは16日、米連邦準備理事会(FRB)は債券市場が予想するほど大幅な利下げを行わない公算が大きいとの見方を示した。米経済が底堅く、インフレが引き続き高止まりしているためとした。

フェデラルファンド(FF)金利先物市場では、今年の利下げ幅は約120ベーシスポイント(bp)、2025年末までに合計250bpになると予想されている。

同社は、これほどの規模の金利引き下げ予想は、行き過ぎた景気後退懸念と、インフレの持続的低下への期待を反映していると指摘。しかし、インフレの鎮静化は一時的になものとなる可能性が高いとの見通しを示した。

さらに「労働力の高齢化、財政赤字の継続、地政学的分断などの構造変化の影響により、中期的にはインフレと政策金利は高止まりするだろう」とした。同社は短期的な米国債の見通しについてアンダーウエートとしている。