〔米株式〕ダウ反落、219ドル安=雇用統計控え警戒感(5日)☆差替

AI要約

ニューヨーク株式相場は、米雇用統計発表を前にして売りが優勢となり反落。

市場はFRBの金融政策手掛かりを得るため雇用統計に注目し、警戒感が広がっている。

統計はまちまちで、雇用者数の伸びが鈍化する一方、失業保険申請は改善傾向。

 【ニューヨーク時事】5日のニューヨーク株式相場は、米雇用統計の発表を翌日に控えた警戒感から売りが優勢となり、反落した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比219.22ドル安の4万0755.75ドルで終了。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は43.36ポイント高の1万7127.66で引けた。

 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比3032万株減の8億2950万株。

 市場関係者は、米連邦準備制度理事会(FRB)の今後の金融政策の手掛かりを得るため、6日発表される8月の雇用統計に注目している。市場では7月は労働市場の急速な悪化を示唆する内容であったため、「統計に対する警戒感が広がる中、この日は景気敏感株などに利益確定の売りが出た」(日系証券)との声が聞かれた。投資家らはFRBによる9月の利下げ決定を織り込んでいるが、今後の利下げ幅を予測する上で雇用関連指標に注目している。

 この日発表された統計はまちまちな内容で、米民間雇用サービス会社ADPが朝方発表した8月の全米雇用報告によると、非農業部門の民間就業者数は前月比9万9000人増と、市場予想(ロイター通信調べ)の14万5000人増を下回り、5カ月連続で伸びが鈍化した。一方、米労働省が発表した新規失業保険申請(8月31日までの1週間)は、前週比5000件減の22万7000件と2週連続で改善した。

 個別銘柄では、コカ・コーラ、アムジェンはそれぞれ1.9%安、ユナイテッドヘルス・グループは1.4%安。一方、アマゾンは2.6%高、アップルは0.7%高だった。前日大幅安となったUSスチールは反発し、2.0%高だった。