〔NY外為〕円、145円台後半(3日午前11時)

AI要約

ニューヨーク外国為替市場では、円相場が上昇し、米経済指標の発表が影響している。

米製造業の景況指数が予想を下回ったことで円買い・ドル売りが強まり、市場に影響を与えた。

今後は米雇用統計の発表やFRBの金融政策に関する手掛かりが市場の注目を集めている。

 【ニューヨーク時事】連休明け3日午前のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利の低下や予想を下回る米経済指標の発表を受けて、円買い・ドル売りが進み、円相場は一時1ドル=145円16銭近辺まで上伸した。午前11時現在は145円60~70銭と、前営業日の8月30日午後5時(146円15~25銭)比55銭の円高・ドル安。

 ニューヨーク市場は米長期金利の低下を眺めて円買い・ドル売りが優勢となり、146円10銭台で取引を開始。米サプライ管理協会(ISM)が発表した8月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)は47.2と、前月(46.8)から上昇したものの、市場予想(47.5=ロイター通信調べ)を下回った。製造業の景況拡大と縮小の分岐点である50を5カ月連続で下回ったため、一時的に円買い・ドル売りが勢いづいた。

 今週は、8月の米雇用統計をはじめ、米雇用動態調査(JOLTS)、ADP全米雇用報告など一連の雇用関連指標の発表される。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は8月下旬の年次シンポジウムで、雇用悪化のリスク増大を指摘した上で、9月の利下げ開始を明示。市場では足元の雇用情勢から利下げ幅など金融政策に関する手掛かりを得たいとの思惑が広がっている。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1040~1050ドル(前営業日午後5時は1.1042~1052ドル)、対円では同160円70~80銭(同161円47~57銭)と、77銭の円高・ユーロ安。