NY外為市場=ドル上昇、週内の主要指標に注目

AI要約

ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、対ユーロでは2週間ぶり高値を付けた。対米指標が注目される中、ドルへの安全投資需要も高まった。

主要指標の発表が控える中、市場は米成長見通しに慎重。9月の利下げに関する市場の期待は63%と37%に分かれている。

終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.3%安の1.1043ドルとなり、ドル指数は0.2%高の101.84を記録した。

NY外為市場=ドル上昇、週内の主要指標に注目

[ニューヨーク 3日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、対ユーロでは2週間ぶり高値を付けた。米雇用統計など、週内に発表される一連の主要指標が注目されている。また、株式や高リスク通貨が売られる中、安全資産としてのドルへの投資妙味も高まったもよう。

今週は6日の米雇用統計に加え、4日に米求人件数、5日に新規失業保険件数が発表される。

3日発表された米指標では、8月のISM製造業景気指数は、8カ月ぶり低水準となった前月から小幅改善。しかし、節目の50を5カ月連続で下回るなど、製造業活動の低迷が当面続く公算が大きいことを示唆した。

ペッパーストーンのシニアリサーチストラテジスト、マイケル・ブラウン氏は、ISMを受けて「市場が抱く米成長見通しに対する懸念が幾分和らぐだろう」と述べた。同時に、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイント、0.50%ポイントいずれの利下げ幅となるかを決定する可能性のある雇用統計などの発表を控え、「大きな動きは比較的限定的となる公算が大きい」とした。

CMEのフェドウォッチによると、市場が織り込む9月の0.25%ポイント利下げの確率は63%、0.50%ポイント利下げは37%となっている。

終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.3%安の1.1043ドル。一時、2週間ぶり安値となる1.103375ドルに沈んだ。

主要通貨に対するドル指数は0.2%高の101.84。8月は2.2%下落と、月間としては昨年11月以来の大幅な下げを記録した。

ドル/円は0.7%安の145.89円。日銀の植田和男総裁は3日、政府の諮問委員会に対し、経済と物価見通しが予想通りに推移していけば、引き続き政策金利を引き上げる方針を改めて示したと報じられた。

ポンド/ドルは0.4%安の1.30885ドル。8月のポンド上昇を受け、利益を確定する動きが出た。

全般的なリスク回避の動きに押され、豪ドル/米ドルは1.1%安、ニュージーランドドル/米ドルは0.8%安。

ドル/円 NY終値 145.47/145.48

始値 146.03

高値 146.31

安値 145.17

ユーロ/ドル NY終値 1.1043/1.1044

始値 1.1035

高値 1.1068

安値 1.1027