財新中国製造業PMI、8月は50.4に上昇 予想上回る

AI要約

中国製造業の購買担当者景気指数(PMI)は50.4と前月より上昇し、新規受注と生産が増加。一方、新規輸出受注は8カ月ぶりに減少、投入コストは5か月ぶりに下落。

財新智庫のシニアエコノミストは成長には限界があり、政府の経済成長目標に挑戦と困難があると指摘。製造業の楽観度は改善したが、依然として長期平均を下回る。

人員水準は安定し、一部地域で異常気象により物流が混乱。一部企業は価格競争により販売価格を引き下げる動きも。

財新中国製造業PMI、8月は50.4に上昇 予想上回る

[北京 2日 ロイター] - 財新/S&Pグローバルが2日発表した8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.4と、前月の49.8から上昇し、アナリスト予想の50.0を上回った。新規受注の好調で景況拡大・縮小の分かれ目となる50を上回った。

一方、新規輸出受注は8カ月ぶりに減少した。クリスマス商品の出荷が始まる中、先行きに対する懸念が強まった。新規輸出受注の減少ペースは2023年11月以降で最も速かった。

新規受注は増加に転じた。生産は10カ月連続で増加した。消費財と中間財セクターの企業が生産の伸びを牽引した。

財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏は「財新PMIの数値が拡大領域に戻ったとしても、成長は限られている」とし、「政府の野心的な年間経済成長率目標を踏まえると、今後数カ月の成長安定に向けた挑戦と困難は相当なものになる」との見方を示した。

11カ月連続で減少していた人員水準は安定した。洪水や猛暑などの異常気象により一部地域で物流が混乱し、出荷の遅れに伴い在庫が増加した。

投入コストは5か月ぶりに下落し、価格圧力は緩和した。一方、生産者は販売価格を引き下げ、競争力維持のために値引きをする企業も出てきた。

製造業の楽観度を示す指数は5月以来の水準に改善したが、長期平均は依然下回っている。