地銀の9割、預金集め「強化する」 金利引き上げ、競争激化に警戒も

AI要約

日本銀行の利上げに対応し、地方銀行が預金獲得を強めていることが報告されている。

アンケート結果によると、地銀の大部分が今後も預金獲得を強化する方針を持っており、競争が激しくなる可能性も指摘されている。

日銀の利上げによる影響はまだ反映されておらず、地銀は収益の悪化や利ざやの縮小など過去の政策に苦しんできた歴史がある。

地銀の9割、預金集め「強化する」 金利引き上げ、競争激化に警戒も

 日本銀行が利上げに転じたことを受けて、地方銀行が預金の獲得を強めている。朝日新聞が地銀99行に実施したアンケートで、今後の預金に対する取り組みを尋ねたところ、約9割にあたる85行が「強化する」と答えた。ただ、預金の獲得競争が激しくなることを警戒する声もあがる。

 アンケートは7月中旬までに実施したもので、日銀が同月末に決めた追加利上げの結果は反映されていない。日銀は今年3月に17年ぶりの利上げとなるマイナス金利解除に踏み切り、11年に及ぶ大規模な金融緩和を転換している。

 アンケートで今後の預金獲得の方針を尋ねると、「強化する」が85行で最も多く、「変わらない」が13行、「弱める」はゼロだった。特に地銀は、2016年に始まったマイナス金利政策によって、収益源である「利ざや」が縮み、収益の悪化に苦しんできた。