農業領域で先端技術を探索 カゴメの国際事業

AI要約

カゴメは2024年下期において、トマト市況低下への対応策を展開。一次加工分野では価格戦略を行い、二次加工分野ではグループ間連携を活用して新規顧客獲得を目指す。

上期の国際事業では市況に連動した価格改定により増収増益。下期では北米・豪州・アジア・欧州の生産拠点連携やCVC設立準備などの施策を展開する予定。

山口聡社長は、不透明なリスク要素を精査し、来年の影響に向けて改めて開示する考えを示唆。

農業領域で先端技術を探索 カゴメの国際事業

カゴメは2024年下期の国際事業において、24年産トマト市況低下への対応策として、トマトペーストなどトマト一次加工分野で市況に連動した価格戦略を行い、ピザソース、トマトケチャップなど二次加工分野ではグループ間連携を活用し、安定的な供給やメニュー提案力の強化により新規顧客を獲得する。

上期の国際事業は、トマトペーストなど一次加工はIngomarの連結化の純増、外食向けなど二次加工は価格改定効果、外食需要拡大により増収となり、トマトペースト市況に連動した価格改定により増益だった。

下期の主な施策として、北米・豪州・アジア・欧州の生産拠点が連携することで安定供給力を強化。Ingomarとのシナジー創出に向けてグローバル・アグリ・リサーチ&ビジネスセンターとの連携を図り、農業領域において自社にはない先端技術を探索するためコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)の設立に向けた準備を進める。

国際事業について山口聡社長は「24年の北半球でつくるトマトペーストなど一次加工品の市況価格が下方に転じることが予想されるなど、下期には不透明なリスク要素があり、来年に向けての影響も予想され、今後これを精査した段階で改めて開示する」など語った。