「富士山噴火」を引き起こすのは「巨大地震」か…火山・地震大国ニッポンを襲う「恐ろしい未来」

AI要約

東日本大震災から13年経ち、能登半島地震や南海トラフ地震など大災害が続発している。『首都防衛』は大地震に備えた必要な情報を提供している。

過去の例を挙げると、大地震の後に火山活動が増加する傾向がある。日本でも東日本大震災後に多くの火山で火山性地震が観測された。

日本は火山国であり、富士山などの火山には注意が必要である。地震が噴火を誘発する可能性も考慮し、大連動のリスクに備える必要がある。

「富士山噴火」を引き起こすのは「巨大地震」か…火山・地震大国ニッポンを襲う「恐ろしい未来」

2011年3月11日、戦後最大の自然災害となる東日本大震災が発生した。あれから13年、令和6年能登半島地震をはじめ何度も震災が起きている。さらには先日、南海トラフ「巨大地震注意」が発表され、大災害への危機感が増している。

もはや誰もが大地震から逃れられない時代、11刷ベストセラーの話題書『首都防衛』では、知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」が描かれ、また、防災に必要なデータ・対策が1冊にまとまっている。

(※本記事は宮地美陽子『首都防衛』から抜粋・編集したものです)

たびたび噴火の危機が叫ばれる富士山。

その災害は、噴火だけにとどまるのだろうか。

〈注目すべきなのは、「地震」が「噴火」を誘発するとも考えられることだ。内閣府によれば、20世紀以降に世界で発生した大地震の発生後、数年以内に誘発されたと考えられる火山活動が相次いでいることがわかる。

たとえば、20世紀最大の噴火とされる1991年のフィリピン・ピナツボ火山噴火は、1990年7月のフィリピン地震の11ヵ月後に噴火した。

2004年のインドネシア西部スマトラ島沖地震が起きた4ヵ月後にはタラン山、1年3ヵ月後にメラピ山、3年後にケルート山が噴火。

日本でも2011年の東北地方太平洋沖地震発生後に北海道から九州にある22の火山で火山性地震の増加がみられている。〉(『首都防衛』より)

「そのとき」はいつ来てもおかしくないのかもしれない。

日本は世界有数の「火山国」とも言われる。地震大国でもあるので、そのリスクは大きい。

〈世界には約1500の活火山があるといわれるが、その1割近くが我が国に存在する。

気象庁は今後100年程度に噴火の可能性があることを踏まえ、富士山を含む50ヵ所の火山を24時間態勢で監視している。

だが、東北大学の西村太志教授が指摘するように「地震が噴火のトリガー」となることがあれば、大地震の襲来とともに富士山の噴火が誘発される急展開も想定しなければならない。

実際、今から約320年前の宝永噴火が起きた直前には巨大地震が襲来しており、その恐怖が再来しない保証はまったくない。〉(『首都防衛』より)

高い確率で発生すると予想される首都直下地震、南海トラフ巨大地震の襲来に加え、富士山の噴火が重なる「大連動」にいまこそ備えなければならない。

つづく「『まさか死んでないよな…』ある日突然、日本人を襲う大災害『最悪のシミュレーション』」では、日本でかなりの確率で起こり得る「恐怖の大連動」の全容を具体的なケース・シミュレーションで描き出している。