NY外為市場=円が対ドルで下落、市場安定化 米指標に注目

AI要約

ニューヨーク外為市場では円が対ドルで下落し、市場は安定を取り戻している。

米経済関連の経済指標が注目され、景気後退の懸念が軽減された。

FRBの金融政策の方向性を見極めるため、今週の経済指標が重要視されている。

アナリストはインフレ再燃か景気後退かのシナリオを議論し、労働市場と物価動向が市場の焦点となっている。

市場が年末までの利下げ幅を1.0%ポイントとして織り込んでいるが、経済指標次第で予想が変化する可能性がある。

ドル指数や主要通貨の動向が報告され、為替市場が注目されている。

NY外為市場=円が対ドルで下落、市場安定化 米指標に注目

[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では市場が安定を取り戻す中、円が対ドルで下落した。米連邦準備理事会(FRB)の金融政策の行方を見極めようと、今週発表される一連の経済指標が注目されている。

先週は米経済に対する懸念などを背景に株式市場で大規模な売りが出るなど相場は大きく揺れ動いたが、8日発表の米失業保険申請件数が予想以上に減少したことで景気後退が迫っているとの見方に修正が入り、FRBの大幅利下げ観測が後退したことで市場は落ち着きを取り戻した。

ドル/円は0.33%高の147.10円。

米国では今週、13日に7月の卸売物価指数(PPI)、14日に7月の消費者物価指数(CPI)が発表される。 

FXストリート・ドットコム(ニューヨーク)のシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は、CPI統計でインフレが再燃するのか、それとも7月の雇用統計で示唆されたように米経済は景気後退に向かっているというシナリオが継続するのか、市場は見極めようとしていると指摘。

FRBの関心が物価動向と労働市場のどちらに向かうか注視されているとし、「現在は(関心は)労働市場に戻っているが、CPI統計で予想外のことが示されれば、(FRBの)関心の対象が変わる可能性がある」と述べた。 

CMEのフェドウオッチによると、市場が現在織り込む年末までの利下げ幅は1.0%ポイント。ただ、PPIとCPIを受け予想が変化する可能性もある。 

ユーロ/ドルは1.0933ドル。英ポンドは横ばいの1.2763ドル。

ドル指数は103.10に下落した。    

ドル/円 NY終値 147.19/147.22

始値 147.42

高値 148.22

安値 147.05

ユーロ/ドル NY終値 1.0931/1.0932

始値 1.0926

高値 1.0939

安値 1.0916