ハイオクはレギュラーガソリンと何がどう違う? なぜリッター約10円高い? ハイオク車にレギュラーを入れるとどうなるのか

AI要約

ガソリン価格は高止まりの様子を見せており、現在は補助金が支給されていることで実際の価格が抑えられている状況だ。

燃料にはオクタン価という指標があり、レギュラーとハイオクの違いはこの値にある。ハイオクのエンジンでレギュラーガソリンを使用することで、ハイオクよりオクタン価が低いことによるエンジンの影響が気になる。

石油製品価格調査の結果によると、現在のガソリン価格は補助金込みで示されており、補助金がないと200円を超える水準になることが分かる。

ハイオクはレギュラーガソリンと何がどう違う? なぜリッター約10円高い? ハイオク車にレギュラーを入れるとどうなるのか

 ガソリン価格は高止まりの様子を見せています。

 経済産業省 資源エネルギー庁が2024年7月31日に発表した「石油製品価格調査の結果」によると、同年7月29日時点でのレギュラーガソリンの店頭現金小売価格は1リッター174.9円となっています。

 同じようにハイオクガソリン(プレミアムガソリンとも呼ぶ。以下、ハイオクで統一)は185.7円/L、軽油も154.6円/Lとなっています。

 これまでガソリン価格が一番高かったのは昨年2023年の9月。レギュラーガソリンは186.5円、ハイオクは197.3円、軽油は165.8円となりました。それでも当時、国から石油元売り各社への「9.7円の“ガソリン補助金”」が含まれており、ガソリン小売り価格の実態は、調査よりはるかに高い水準にありました。

 ガソリン補助金とは、2022年1月にはじまった「燃料油価格激変緩和対策事業」による、国から石油元売り各社等への補助金です。このガソリン補助金は2023年9月末までの予定でしたが、その後7回もの延長を経ていまも続いています。これは現在のところ、2024年年内まで継続する予定です。

 

 現在、補助金がリッターあたり27.1円(8月1日から7日の額)支給されています。補助金がない場合、7月29日時点でのレギュラーガソリン価格は1リッター201.9円と、200円を超える水準になってしまいます。

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 ここまでガソリンの値段が高くなると、なんとか安くなる方法はないのか? と考えることもあるでしょう。

 そこで思いつくのは、ハイオクの代わりにレギュラーガソリンを使うという方法です。この技はレギュラー仕様のクルマでは使えませんが、ハイオク仕様のクルマのオーナーであれば、誰もが思いつく方法です。

 では、実際にハイオク仕様のエンジンに、レギュラーガソリンを入れるとどうなるのでしょうか?

 まず最初に理解しておきたいのは、レギュラーとハイオクの違いです。

 この2つの違いは「オクタン価」にあります。JIS規格ではレギュラーが89.0以上、ハイオクが96.0以上と定められています。そしてオクタン価とは、燃料のノッキング(異常燃焼)のしにくさを示すもので、数字が大きいほどノッキングしにくくなります。