ブラジルCPI7月、前月比0.38%上昇に加速 ガソリンなど高い

AI要約

ブラジルの7月の消費者物価指数が前月を上回り、主要因はガソリン価格と航空運賃の上昇だった。

前年同月比の上昇率は4.50%となり、中央銀行のインフレ目標の上限を上回った。

中銀はインフレ抑制のため利上げに積極的な姿勢を示し、今後の展望はインフレ圧力が緩和されると予想されている。

ブラジルCPI7月、前月比0.38%上昇に加速 ガソリンなど高い

[サンパウロ 9日 ロイター] - ブラジル地理統計院(IBGE)が9日発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.38%上昇した。伸び率は6月の0.21%から加速し、ロイターによるエコノミスト予想の0.35%も上回った。ガソリン価格と航空運賃の上昇が押し上げの主要因だった。

前年同月比の上昇率は4.50%と、6月の4.23%を上回った。市場予想は4.47%上昇だった。

前年比上昇率は現在、ブラジル中央銀行のインフレ目標の3%(プラスマイナス1.5%ポイント)の許容範囲の上限となっている。

パンテオン・マクロエコノミクスの中南米担当チーフエコノミスト、アンドレス・アバディア氏は「全体として、一時的なショックで今四半期は芳しくないスタートとなった」とした上で、「しかし、こうした圧力はやがて緩和し、今後数カ月は基調的なインフレ圧力は抑制されると予想している」と述べた。

中銀が6日公表した7月の金融政策委員会(COPOM)議事要旨では、インフレを中銀の目標まで抑えるために必要ならば躊躇なく利上げする方針が示されていたことが分かった。

IBGEによると、7月のインフレ率加速の主な要因は、国営石油大手ペトロブラスが約1年ぶりに値上げを実施したことを受け、ガソリン価格が3.15%上昇したことによる。航空運賃も19.39%上昇した。

IBGEのリサーチマネジャー、アンドレ・アルメイダ氏は「ブラジルでは7月に学校が休みになることが、航空券の値上がりにつながった」と指摘した。