〔米株式〕NYダウ反落、112ドル安=ナスダックも安い(9日午前)

AI要約

ニューヨーク株式市場は週末に反落し、利食い売りが先行。前日の大幅高の反動で下落した。景気減速懸念が緩和されているが、主要経済指標の発表が待たれる。

市場ではFRBによる9月の利下げが確実視され、インフレ率が注目されている。米国内の企業の動向も市場の関心を集めている。

ダウ構成銘柄ではインテルなどが売られる一方、パラマウント・グローバルは上昇。企業の業績に注目が集まっている。

 【ニューヨーク時事】週末9日午前のニューヨーク株式相場は、前日の大幅高の反動で利食い売りが先行し、反落している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比112.35ドル安の3万9334.14ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は65.48ポイント安の1万6594.54。

 最新週の米週間新規失業保険申請件数が2週ぶりに改善し、市場予想ほど減少しなかったことから、前週末の7月の米雇用統計を背景に高まった景気減速懸念が緩和。投資家心理の改善につながり、前日は680ドル超高と大幅上昇して引けた。この日は、利益確定の売りに押される展開となっている。

 ただ、この日は主要経済指標の発表がなく手掛かり材料に乏しい状態。来週発表の7月の米卸売物価指数(PPI)や米消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている。

 市場が米連邦準備制度理事会(FRB)による9月の利下げをほぼ確実視する中、CMEグループのフェドウオッチによると、現時点で、9月の利下げ幅が50ベーシスポイント(bp)になる確率が25bpの確率を上回っている。リッチモンド連邦準備銀行のバーキン総裁は8日、オンラインの対談イベントで、直近の失業率や個人消費支出(PCE)物価指数でのインフレ率を踏まえ、経済は「正常に見える数字に近づいている」と強調。向こう2、3カ月のインフレ統計を巡り、鈍化基調が維持されることを「楽観している」と述べた。

 ダウ構成銘柄では、インテルが3%超安とダウの下げを先導。アムジェンやウォルト・ディズニー、キャタピラーなども売られている。一方、パラマウント・グローバルは2%超高。同社は8日、米国内の従業員の約15%を削減すると電話会見で発表した。