〔米株式〕ダウ大幅反発、683ドル高=雇用悪化への警戒感後退(8日)☆差替

AI要約

ニューヨーク株式相場は、米経済指標による雇用悪化への警戒感が和らぎ、ダウ平均は大幅に上昇。ナスダック総合指数も高水準で引けた。

米新規失業保険申請件数が予想を下回り、労働市場懸念が後退。7月の雇用統計後の市場不安定を受けて買い戻しの動きが見られた。

好決算の製薬大手イーライリリーが急伸し、ダウの構成銘柄も大半が値上がり。S&P500種株価指数も2.3%上昇し、2022年以来の高水準となった。

 【ニューヨーク時事】8日のニューヨーク株式相場は、米経済指標を受けて雇用悪化に対する過度な警戒感が和らぎ、優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比683.04ドル高の3万9446.49ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は464.21ポイント高の1万6660.02で引けた。

 ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比9902万株減の9億7931万株。

 朝方発表された米新規失業保険申請件数は23万3000件と、2週ぶりに改善。市場予想を下回ったことで労働市場が急速に冷え込んでいるとの懸念が後退し、買い安心感が広がった。

 低調だった7月の米雇用統計をきっかけに米景気を巡る懸念が浮上し、金融株やハイテク株など幅広い銘柄が売り込まれていた。今月に入ってから7日までのダウの下げ幅は2000ドルを超過。急激に売られた反動から買い戻しが入りやすい地合いだった。

 市場参加者は「相場は不安定な状態が続いたが、経済はそれほど悪くない」(日系証券)と指摘。株価の大幅な調整に歯止めがかかる可能性があるとした。

 投資家が重視するS&P500種株価指数は前日と比べて2.3%上昇した。米メディアによると、伸び率は2022年11月以来約1年9カ月ぶりの高水準となった。

 予想を大幅に上回る好決算を発表した製薬大手イーライリリーは9.5%高と急伸した。業績見通しを引き上げたことも好感されて買いが膨らんだ。

 ダウの構成銘柄は大半が値上がりし、ボーイングが3.5%高、インテルが7.9%高、ゴールドマン・サックスが2.7%高だった。