豪中銀、政策金利4.35%に据え置き 追加利上げ排除せず

AI要約

オーストラリア準備銀行は政策金利を12年ぶり高水準の4.35%に据え置き、追加利上げの可能性は排除しないことを表明。

インフレ率が目標範囲内に持続的に推移するまで政策は十分に制限的である必要があり、市場の予想を下回る確率である11月利下げは68%に低下。

労働市場の見通しは弱まっているものの、利下げの開始は来年初め以降と予想され、景気は減速しているが余剰生産能力は乏しい。

豪中銀、政策金利4.35%に据え置き 追加利上げ排除せず

[シドニー 6日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は6日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを市場の予想通り12年ぶり高水準の4.35%に据え置いた。

インフレ抑制に必要なら追加利上げを排除しないとし、理事会は何も決定しておらず何も排除していないと改めて表明した。

インフレ目標の達成を確実にするため、政策を十分に制限的にする必要があると主張。

声明では「基調的なインフレ率は依然として高過ぎ、最新の予測では、インフレ率が目標範囲内で持続的に推移するまでにはまだ時間がかかることが示されている」とし「インフレ率が目標範囲に向かって持続的に推移していると確信するまで、政策は十分に制限的である必要がある」と述べた。

豪ドルは1豪ドル=0.6506米ドル付近で小動き。3年債先物は96.48と、上昇分を維持している。市場が織り込む11月利下げ確率は中銀発表前の88%から68%に低下した。

オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのマクロ経済予測責任者、ショーン・ランケーク氏は「中銀は政府が前回の予算で発表した政策の影響でインフレの道筋の不安定度が増すと予想している」と指摘。

ただ一方で「労働市場の見通しは5月時点の予測からやや弱めになっている」とし「われわれは国内経済が追加利上げがあり得る『危険地帯』から抜け出したと考えている。だが、家計はまだ利下げを忍耐強く待つ必要がある。景気は減速しているが、余剰生産能力は乏しい。利下げ開始は来年初め以降になるだろう」と述べた。