日本の銀行株、外国人投資家が買い越し 引き締めで恩恵との見方
AI要約
外国人投資家が日本の銀行株を積極的に買い越し、自動車・部品株を上回る額に達した。
日本の金融政策に関連して、投資家は銀行株を重視し、日銀の金融引き締めに対する受益者と見なしている。
金利上昇による恩恵を受ける銀行はメガバンクが主だが、既に株価に影響が織り込まれている可能性もある。
Summer Zhen
[香港 ３０日 ロイター] - ＪＰモルガンのクオンツ戦略チームによると、外国人投資家は今年、７月２５日までの期間に、日本の銀行の株式を推定４７２０億円（約３１億ドル）買い越した。買い越し額は自動車・部品株の倍以上に達した。
銀行と自動車は今年、海外からの投資が純流入となった２セクター。投資家は日銀の金融引き締めの最大の受益者は銀行と見ている。
日銀は３０─３１日に金融政策決定会合を開く。最新の「経済・物価情勢の展望（展望リポート）を発表するほか、今後１─２年の国債買い入れの減額方針を決定、追加利上げの要否についても議論する。
ブラックロックの日本アクティブ投資責任者、ユエ・バンバ氏は「全ての銀行にとって、非常に困難な時代から、はるかに恵まれた環境になりつつある。銀行のアウトパフォームは続く可能性がある。金利が少し上昇するだけでも、ＲＯＥ（株主資本利益率）の観点からは直接的な恩恵がある」と述べた。
ＵＢＰのシニアポートフォリオマネジャー、ズハイル・カーン氏は「メガバンクは地方銀行よりも貸し出し機会が多いため、金利上昇の恩恵を受けるだろうが、恩恵は既に株価に織り込まれている」とした。
