トヨタ会長、このままでは来年取締役選任されず-自社メディアで発言

AI要約

トヨタ自動車の豊田章男会長が取締役選任に対する賛成率が低下し、次年度には取締役を続けられなくなる可能性に言及。

豊田氏は賛成率の低下について機関投資家からの厳しい評価を受けているとし、賛成率の変化を懸念。一方で個人株主からの支持は高い。

トヨタは認証不正問題で揺れており、豊田氏に対するガバナンスの観点からも批判が集まっている。

トヨタ会長、このままでは来年取締役選任されず-自社メディアで発言

(ブルームバーグ): トヨタ自動車の豊田章男会長は29日、自社メディア「トヨタイムズ」に掲載した動画で、6月の定時株主総会で自身の取締役選任に対する賛成率が71.93%まで低下したことを受け、機関投資家からの評価が厳しくなっており、「このペースでいくと来年は取締役としてはいられなくなる」との見方を示した。

この中で、豊田氏は自身に対する賛成率について「かつてトヨタ自動車でここまで低い賛成比率になった取締役はいない」と指摘。また、去年は7割以上が選任に賛成していた国内機関投資家からの賛成率が約55%まで減少したことなどを踏まえ、「この1年の私の振る舞いで要は半分の方がもう辞めてくださいよといっているということだ」との見方を示した。

評価が低下している背景については「わからない」とした上で、「ちょっと反対票の増え方が極端に早いと思う」と述べた。個人株主からは99%近い賛成票を得ているという。

トヨタを巡ってはダイハツ工業などのグループ会社で認証不正が相次ぎ、その後トヨタ本体でも不正があったことが発覚。長年経営のかじ取りを担ってきた豊田氏に対してガバナンス(統治)の観点などから厳しい視線を向ける投資家は少なくなく、議決権行使助言会社大手2社がそろって同氏の取締役選任に反対を推奨したこともあって、選任に対する賛成率が昨年の84.57%から大きく低下していた。

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