もうすぐ「電気・ガス料金補助」が再開。いつからいつまで?65歳以上のシニア世帯「1ヶ月の生活費」で浮彫になる厳しい家計事情

AI要約

2024年8月から10月に政府が電気・ガス料金の支援を再開することを発表しました。

支援の詳細や影響について検証し、現役をリタイアした「65歳以上・無職の夫婦世帯」の生活費や貯蓄額に迫ります。

また、年金生活を送るシニアたちのお金事情にも焦点を当てます。

もうすぐ「電気・ガス料金補助」が再開。いつからいつまで?65歳以上のシニア世帯「1ヶ月の生活費」で浮彫になる厳しい家計事情

2024年8月~10月の電気・ガス料金において、政府は支援を再開することを表明しました。

筆者は個人向け資産運用のサポート業務を行っていますが、ライフプランや資産形成を考えるにあたって、月の生活費を確認することが欠かせません。やはり「光熱費が上昇して家計を圧迫している」という声が多いです。

一時的な補助が再開しても、大きな出費であることは間違いないでしょう。特に現役をリタイアして老後生活を迎えれば、こうした費用が家計に与えるインパクトは大きくなります。

そこで今回は、現時点で決まっている電気・ガス料金支援の全容を確認しながら、すでに年金生活に入っている「65歳以上・無職の夫婦世帯」の生活費や貯蓄額に迫っていきたいと思います。

※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

岸田総理は2024年6月21日の記者会見において、「酷暑乗り切り緊急支援」を行うことを表明しました。

具体的には、8月~10月使用分の電気・ガス料金を一部支援するとしています。

●2024年8・9月使用分

 ・電気:低圧4.0円/kWh、高圧2.0円/kWh

 ・都市ガス:17.5円/㎥

●2024年10月使用分

 ・電気:低圧2.5円/kWh、高圧1.3円/kWh

 ・都市ガス17.5円/㎥

この事業による値引きについて、特別な手続きは必要ないとしています。

●電気・ガス料金「月々の値引き額」はいくらになる? 

では、具体的にいくらの値引きになるのでしょうか。

詳しくは使用料によって異なりますが、ここではわかりやすよう「使用料300kWh、400kWh」で試算してみます。

 ・使用料300kWhの場合:1200円

 ・使用料300kWhの場合:1600円

※経済産業省資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」のHPにて試算(いずれも低圧の場合)

上記は8月9月分の試算です。

10月は値引き額が少なくなる予定ですので、注意しましょう。

なお、基本的に電気・ガス料金は使用月の翌月以降に請求されるため、値引きを実感できるのはもう少し先になる可能性があります。

いずれにしても、年金生活になれば基本的には収入が一定となるため、光熱費や物価上昇で家計のやりくりが難しくなります。

次章では、実際に年金暮らしをしているシニアたちのお金事情を確認していきましょう。