〔東京外為〕ドル、154円台半ば=日銀利上げ観測で下落(24日午後5時)

AI要約

東京外国為替市場のドルの対円相場は、日銀の追加利上げ観測により154円台半ばに下落している。

ドル円は売りが続き、一時154円30銭台まで下落したが、買い戻しで154円台半ばで下げ渋んだ。

日銀の追加利上げ観測により、ドル円の上値が重くなり、ユーロも対円で下落し、対ドルも軟調である。

 24日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀の追加利上げ観測に圧迫され、1ドル=154円台半ばに下落している。一時154円30銭台まで下げた後は買い戻しが入り、終盤は154円台半ばで下げ渋った。午後5時現在、154円58~59銭と前日(午後5時、156円02~03銭)比1円44銭の大幅ドル安・円高。

 ドル円は早朝、前日の海外市場でやや売られた流れから155円70銭前後で取引された。午前9時以降、いったん浮上したが、その後は売り基調となり、午前11時前後には155円10銭台に反落。正午前後はやや持ち直すも、午後は売りが再燃し、午後2時ごろには154円30銭台まで下げた。午後3時にかけては154円60銭台に戻した。終盤は154円50~80銭前後でもみ合いとなった。

 前日の海外市場では、欧州時間は156円20銭台に浮上したが、米国時間に入って155円台半ばに値を下げた。自民党の茂木敏充幹事長が22日、日銀の金融政策に関し「段階的な利上げの検討も含め、正常化する方向で着実に進める方針をもっと明確に打ち出すことが必要だ」と述べたことが海外時間の売り要因となった。

 東京時間も日銀の追加利上げ観測が「全般的な円の買い戻しを誘った」(為替ブローカー)とされる。「積極的な売り材料は浮上してないものの、ポジション調整的な円の買い戻しが優勢だった」(大手邦銀)という。チャート的には「ドル円の上値が重くなった格好で、当面は戻りが鈍いのではないか」(同)との声が聞かれる。

 ユーロは終盤も対円で下落し、5月中旬以来、約2カ月ぶりの安値水準。対ドルも軟調。午後5時現在、1ユーロ=167円41~43銭(前日午後5時、169円69~70銭)、対ドルでは1.0829~0831ドル(同1.0876~0876ドル)。