〔東京外為〕ドル、155円台後半=日銀の追加利上げ観測で下落(24日午前9時)

AI要約

東京外国為替市場でのドルの対円相場は、1ドル=155円台後半に下落。

主要通貨に対して円が全面高となり、海外勢による日銀の追加利上げ観測もある。

米大統領選や日銀金融政策に関する不透明感が影響し、ドル買い・円売りのポジション解消が進んでいる。

ユーロは対円、対ドルで下落しており、1ユーロ=168円99~169円03銭、対ドルでは1.0849~0849ドル。

市場では、実需筋による安値拾いのドル買い・円売りが見込まれるが、ドル安・円高が加速する可能性もあるとの声もある。

 24日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、海外勢による日銀の追加利上げ観測などを背景に、1ドル=155円台後半に下落している。午前9時現在、155円77~77銭と前日(午後5時、156円02~03銭)比25銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州勢参入後にドル売り・円買いが強まり、156円台半ばから155円台後半へ急落。その後は156円を挟んでもみ合ったが、米国時間にはじり安基調となり、155円台半ばに値を下げた。東京の早朝はやや水準を切り上げている。

 前日は特段の材料はなかったが、円が主要通貨に対して全面高となった。17日に河野太郎デジタル相が日銀に利上げを求める発言をしたと報じられ、22日には自民党の茂木敏充幹事長が日銀の金融政策に関し「段階的な利上げの検討も含め、正常化する方向で着実に進める方針をもっと明確に打ち出すことが必要だ」と述べ、月末の日銀金融政策決定会合を巡り「特に海外勢が改めて追加利上げの可能性を意識した」(邦銀)という。

 米大統領選で民主党のバイデン大統領が撤退を表明し、ハリス副大統領を後継として支持。共和党のトランプ前大統領が優勢とされていた選挙戦の不透明感が強まり、インフレ・ドル高観測が後退したことで「ドル買い・円売りのポジション解消が進んでいる」(外為仲介業者)との見方もある。

 東京市場は、目立つ材料がない中、実需筋による安値拾いのドル買い・円売りも見込まれるが、18日安値の155円30銭台や節目の155円を下抜ければ、「ドル安・円高が加速する可能性もある」(FX業者)との声も聞かれた。

 ユーロは対円、対ドルで下落。午前9時現在、1ユーロ=168円99~169円03銭(前日午後5時、169円69~70銭)、対ドルでは1.0849~0849ドル(同1.0876~0876ドル)。