〔NY外為〕円、155円台後半=対ユーロは1カ月ぶり高値(23日)

AI要約

米長期金利の低下や自民党幹事長の発言などを受け、円相場が上昇しました。対ドルで155円51~61銭、対ユーロでは1ユーロ=168円85銭の高値を記録しました。

日米金利差の縮小観測や追加利上げ実施への期待が高まり、円買いが強まりました。米不動産業者協会の報告にも相場反応は限定的でした。

ユーロはドルに対して下落し、円に対しても大幅な円安が見られました。

 【ニューヨーク時事】23日のニューヨーク外国為替市場では、米長期金利が一時低下する中、円買い・ドル売りが進み、円相場は1ドル=155円台後半に上伸した。午後5時現在は155円51~61銭と、前日同時刻(156円97銭~157円07銭)比1円46銭の大幅な円高・ドル安。また、対ユーロでは一時1ユーロ=168円85銭と、6月中旬以来約1カ月ぶりの高値を付けた。

 この日は、米長期金利が一時低下したことを背景に円買い・ドル売りの流れが進行。また、自民党の茂木敏充幹事長は22日、東京都内で講演し、日銀の金融政策について「段階的な利上げの検討も含め、正常化する方向で着実に進める方針をもっと明確に打ち出すことが必要だ」と発言。自民幹部が公の場で日銀に利上げを求めるのは異例だと受け止める声もあり、追加利上げ実施への期待が高まったことも、日米金利差の縮小観測につながり、円買いを下支えした。円は徐々に上げ幅を拡大した。

 米不動産業者協会(NAR)がこの日午前に発表した6月の中古住宅販売件数(季節調整済み、年換算)は、前月比5.4%減の389万戸となった。2023年12月以来6カ月ぶりの低水準となったが、相場の反応は限定的だった。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0850~0860ドル(前日午後5時は1.0887~0897ドル)。対円では同168円82~92銭(同170円94銭~171円04銭)と、2円12銭の大幅な円高・ユーロ安。