〔東京外為〕ドル、157円台前半=材料難でもみ合い(22日午前9時)

AI要約

22日朝の東京外国為替市場では、ドルの対円相場が1ドル=157円台前半でのもみ合い状態となっている。午前9時現在は157円41~42銭と前週末比で10銭のドル高・円安となっている。

前週末の海外市場では、河野デジタル相の利上げ要求に対する鈴木財務相の苦言やシステム障害によるリスク回避の流れが影響し、ドルの相場は変動。現在は日銀の金融政策会合やFOMCを控える中、市場は慎重姿勢を示している。

東京市場では、米大統領選後の展望が注目されており、トランプ前大統領の再選に伴うドル優位の展望が主流。一方、バイデン大統領の撤退表明は市場にあまり影響を与えていない。

 22日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、手掛かり材料不足から、1ドル=157円台前半でもみ合いとなっている。午前9時現在、157円41~42銭と前週末(午後5時、157円31~32銭)比10銭のドル高・円安。

 前週末の海外市場では、河野デジタル相が日銀に利上げを求めたと報道されたことに対して、鈴木財務相が「発言は慎重に」などと苦言を呈したことにより、157円90銭台に接近した。その後は、世界的なシステム障害でリスク回避の流れが強まり、156円90銭台まで売られた。米国時間は、米長期金利の上昇から157円70銭付近まで水準を切り上げた。

 この日の東京時間は、日銀の金融政策決定会合やFOMCを月末に控える中、市場では「日米の金融政策が発表されるまでは動きにくい流れが続くだろう」(外為仲介業者)との声が目立った。市場の関心は、米大統領選後に向いている。現時点で優勢とみられているトランプ前大統領が返り咲いた場合、関税の引き上げなど保護主義的な政策によりドル優位の展開が続くとの見方が強い。米大統領選への立候補を表明していたバイデン大統領が日本時間22日未明、撤退を表明したことについては、「市場の関心は弱く、相場は動きにくいだろう」(国内証券)との声が聞かれた。

 ユーロは対円、対ドルで小高い。午前9時現在、1ユーロ=171円55~56銭(前週末午後5時、171円27~28銭)、対ドルでは1.0898~0899ドル(同1.0887~0887ドル)。