〔東京外為〕ドル、157円台半ば=実需の買いで小幅上昇(22日正午)

AI要約

東京外国為替市場でのドル相場が小幅上昇し、1ドル=157円台半ばで取引されている。

前週末の海外市場では、世界的なシステム障害によるリスク回避から、ドル売り・円買いの動きが見られた。

市場では、月末の日米の金融政策発表を待ち、実需を中心とする売買が予想される。米大統領選への関心も高まっている。

 22日正午の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、国内輸入企業などによるドル買い・円売りの影響を受け、1ドル=157円台半ばで小幅上昇した。正午現在は157円54~55銭と前週末(午後5時、157円31~32銭)比23銭のドル高・円安。

 前週末の海外市場では、欧州時間は世界的なシステム障害が発生したことによるリスク回避の流れから、ドル売り・円買いの動きが拡大。一時、156円90銭台まで軟化した。その後、ニューヨーク時間にかけて、米株価が下落する一方で米金利が上昇するなど、強弱材料が交錯し、終盤にかけて157円台半ばでもみ合いとなった。

 こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は157円40銭付近でスタート。国内輸入企業など実需によるドル買い・円売りで、157円60銭前後まで水準を切り上げた。その後は、手掛かり材料が不足する中、157円50銭台で一進一退だった。

 市場では、「月末に日米の金融政策が発表されるまでは動きにくい流れが続く」(外為仲介業者)との声が多い。午後も手掛かり材料が不足する中、「実需を中心とする小口の売買にとどまる」(銀行系証券)と見られている。市場の関心は米大統領選にも向けられている。バイデン大統領の撤退表明については、「市場の関心は弱く、相場は動きにくいだろう」(国内証券)との声が聞かれた。民主党候補が当選すれば経済政策は現状維持の見込みが大きいとされる一方、共和党候補のトランプ氏が当選すれば保護主義的な政策によりドル優位になるとの見方が強い。

 ユーロは朝方に比べ対円で小幅高、対ドルでほぼ横ばい。正午現在、1ユーロ=171円61~62銭(前週末午後5時、171円27~28銭)、対ドルでは1.0892~0892ドル(同1.0887~0887ドル)。