〔東京外為〕ドル、156円台後半=調整売りで弱含む(23日正午)

AI要約

23日午前の東京外国為替市場では、ドルの対円相場が弱含みに推移し、156円64~65銭となっている。

海外市場では、ドルが為替変動に影響を受け、156円80銭台に水準を落とした後、再び上昇する展開を見せた。

市場では、月末の重要イベントに向けて方向感が出にくい状況であり、円が買われる動きも見られている。

 23日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、新規の手掛かり材料に乏しい中、持ち高調整の売りが優勢となり、1ドル=156円台後半を中心に弱含みに推移した。正午現在は156円64~65銭と前日(午後5時、156円81~82銭)比17銭のドル安・円高。

 前日の海外市場では、欧州時間はショートカバーなどで157円付近まで上昇した後、156円50銭台に下落。米国時間の序盤は買い戻しが入り、157円10銭近辺に値を上げた。その後、売りがやや優勢となり156円70銭台に軟化したが、米長期金利の上昇や株高を背景に、再び157円10銭台に浮上。中盤以降は同水準でもみ合い、方向感を得られなかった。23日早朝は売りが優勢で、156円80銭台に水準を落とした。

 こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京時間は156円90銭付近でスタート。新規の手掛かり材料を欠く中、仲値公示にかけては「調整的な動きで円が買われた」(大手銀行)と指摘され、156円60銭付近まで下落。この水準では押し目を拾う動きがみられ、いったん156円80銭台に持ち直したが、上値を追う動きは限られ、正午に向けては156円60銭台を中心とした小幅なレンジで推移した。

 市場では、「前日の自民・茂木幹事長の発言を意識したドル売りがみられた」(外為仲介業者)との指摘があった。ただ、月末には日銀の金融政策決定会合や米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えているため、午後の動きについては「大きなイベントを前に、明確な方向感は出にくい」(別の大手銀行)と観測されている。

 ユーロは朝方に比べ対円で下落、対ドルで横ばい。正午現在、1ユーロ=170円61~62銭(前日午後5時、170円72~73銭)、対ドルでは1.0892~0892ドル(同1.0887~0888ドル)。