「ペロブスカイト太陽電池」石油設備で実証、積水化学などフィルム型展開へ

AI要約

積水化学工業、コスモ石油、朝日エティックの3社がフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験を始めた。

実験はSSの屋根や事業所のタンク壁面に設置され、1年間の予定で展開される。

再生可能エネルギーへの拡大を目指す取り組みで、2030年のカーボンニュートラルに向けた取り組みの一環となる。

「ペロブスカイト太陽電池」石油設備で実証、積水化学などフィルム型展開へ

積水化学工業、コスモ石油(東京都港区、鈴木康公社長)、朝日エティック(大阪市福島区、樋口知以社長)の3社は、フィルム型ペロブスカイト太陽電池をサービスステーション(SS)の屋根や事業所のタンク壁面に設置する実証実験を共同で始めた。期間は7月から1年間の予定。得られた結果を耐荷重が比較的少ない屋根や垂直局面設備などで展開し、同電池による再生可能エネルギー導入の拡大を目指す。

積水化学が製造するフィルム型ペロブスカイト電池を、朝日エティックの設置・施工技術を用い、コスモエネルギーグループが運営する拠点で使う。コスモ石油中央研究所(埼玉県幸手市)のタンクと、朝日エティック東京工場(同加須市)のモデルSSの屋根で実施。設置・施工方法を確認し、発電データを測定する。

2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガス〈GHG〉排出量実質ゼロ)に向け、太陽光発電は主力電源とされる。ただ国内には平地面積が少なく、従来のシリコン系では適地に限りがある。フィルム型を普及させることで設置が難しい場所への展開を目指す。