JAL、羽田-石垣787で国際線ハーゲンダッツ 初の国内最長路線、鶴丸USBケーブルも

AI要約

日本航空(JAL/JL、9201)は7月11日から8月限定で、羽田-石垣線にボーイング787-8型機を投入し、特別な機内サービスを提供する。ファーストクラスとクラスJには特製アイスクリームを、普通席には特別な茶菓を提供する。さらに、全席にはオリジナルUSB充電ケーブルをプレゼントする。

787-8の国内線仕様機はJALが保有する4機のうちの一つで、懸念されていた短距離フライトに対応するため、特別な設備やサービスを提供することが目的とされている。

客室のデザインや機能性にも注目が集まっており、全席には電源コンセントや充電用USB端子、個人用画面が整備され、機内インターネット接続も無料で利用できる。エンジンにも国内線仕様に合わせた調整がなされている。

JAL、羽田-石垣787で国際線ハーゲンダッツ 初の国内最長路線、鶴丸USBケーブルも

 日本航空(JAL/JL、9201)は7月11日、羽田-石垣線に8月限定で投入するボーイング787-8型機での機内サービスを報道関係者に公開した。JALが787を同路線に投入するのは初めてで、片道3時間近い同社の国内線最長路線であることから、国際線で提供しているハーゲンダッツのJAL機内限定アイスクリームをファーストクラスとクラスJで提供し、希望者全員にオリジナルの鶴丸ロゴ入りUSB充電ケーブルをプレゼントする。

◆ワンランク上のくつろぎ

 ファーストクラスとクラスJでは、ハーゲンダッツのJAL機内限定「パンナコッタ&チェリー」を提供。普通席では、普段は国内線ファーストクラスで提供している茶菓「Butters」を用意し、他路線とは異なる商品「バターミルクケーキ キャラメル」を提供する。

 希望者に配布するオリジナルのUSB充電ケーブルはJALのロゴ入りで、普及が進む「USB Type-C」と、iPhoneなどApple製品で長らく採用されている「Lightning」の2種類に対応している。

 羽田-石垣線は1日2往復で、現在は767-300ER(座席数3クラス252席)で運航。8月1日から31日までの期間中、787-8の国内線仕様機(E21仕様、3クラス291席)を全便に投入することで、提供座席数を1便あたり39席(約15%)増やす(関連記事)。

 羽田-石垣線は片道約2時間50分と、国内線ではもっとも長距離の部類に入ることから、今回のサービスを企画したJALのソリューション営業本部レベニューマネジメント推進部の榎本誠也主任は「国内線最長路線でサービス時間にも余裕があるので、一つ上のくつろぎをご提供することにしました」という。

◆4機しかない国内線仕様

 JALが保有している787は、標準型の787-8が31機、長胴型の787-9が22機の計53機。このうち、JALが100%出資する中長距離LCC、ZIPAIR(ジップエア、TZP/ZG)が8機運航しており、2機が新造機、残り6機はJALが運航していた初期導入機を改修している。このため、787-8のうちJAL本体が運航しているのは23機で、国際線仕様が19機、国内線仕様が4機だ。

 787は省燃費・低騒音機材だが、燃費の良さを発揮するのは片道6時間以上のフライトと言われており、JALは国際線に集中投入している。国内線は767の後継という位置づけではあるが、パイロットの機種移行など訓練や資格審査の場としても活用しているようだ。

 4機しかない国内線仕様機は、2019年10月27日に初号機(登録記号JA846J)が就航。普段は羽田-伊丹、福岡線を中心に投入されており、時期により札幌(新千歳)にも姿を見せているが、JALの国内線で最長となる羽田-石垣線への投入は初めて。

 クラスごとの座席数は、ファーストクラスが6席、クラスJが58席、普通席が227席。シートの基本仕様は、エアバスA350-900型機で採用したものを踏襲し、ファーストが2-2-2席配列の1列6席、クラスJが2-3-2席配列の1列7席、普通席が3-3-3席配列の1列9席となる。

 客室は「日本の伝統美」を表現したデザインを採用し、前方左側2番目「L2ドア」付近にはJALの鶴丸ロゴを掲げた。

 ファーストクラスは、黒を基調とした配色に加え、前方壁面の造形により、6席だけの特別な空間を演出する。クラスJと普通席は、JALのコーポレートカラーである赤を使いつつ、着席時は落ち着いた雰囲気を感じられるようにした。照明には、LEDライトが使われている。

 全クラス全席に電源コンセントと充電用USB端子、個人用画面を備え、機内インターネット接続「JAL Wi-Fiサービス」を無料で提供。A350と同様、出発して地上走行を開始してから、着陸後に駐機場へ到着するまで利用できる。映画などのビデオコンテンツは、途中で視聴を中断しても次回搭乗時に続きを楽しめるようにした。

 エンジンは国際線仕様機と同じ米GE製GEnx-1Bを選定。推力は国際線用の7万ポンドに対し、国内線用は6万4000ポンドに落としている。

 片道で約3時間と短距離の国際線に近いフライトとなる羽田-石垣線では、国内線ながら空の旅を満喫できそうだ。