スーパーから米が消えた…令和の米騒動? 在庫ひっ迫せずも「巨大地震の備え」影響か

AI要約

日本各地で米不足が心配されており、一部のスーパーではお米が買えない状態が続いている。

米の需要が減少している中、在庫量も減少しているが、農水省によれば需要と在庫のバランスは保たれている。

店頭での品切れ状態の原因は需要の多様化と情報の誤解が影響している可能性がある。

スーパーから米が消えた…令和の米騒動? 在庫ひっ迫せずも「巨大地震の備え」影響か

 各地で米不足を心配する声が上がっています。一部のスーパーではお米の棚が空になる品薄状態が続いています。今、何が起きているのでしょうか?

 日本人の主食である、ふっくらおいしい白いご飯。そんな米に今、異変が起きています。

買い物客(60)

「もう空の状態なんだから、棚が。(米が)1個もないの。お米派なんですよ。なんとかしてほしい」

買い物客(70)

「お米いつも入り口にあるのに、きょうないから変だなと思って」

 スーパーで米が買えないという人が続出。そのため、米の代わりに毎日パスタを食べているという女性もいました。

和歌山県在住 40代

「(パスタを最近)3回作った。しばらくはパスタや麺料理でしのごうと思う」

 米が店頭から消えた原因は、何なのでしょうか?

 埼玉県にある「スーパーマルサン吉川店」では、様々な商品が並んでいますが、お米の売り場が見当たりません。

マルサン 齋藤元宏常務取締役

「(Q.米の売り場は?)本来、ここの売り場が全部お米。きょう10キロと5キロを両方で150袋ぐらい用意した。1時間半ぐらいで、すべてが売り切れた」

 午前中だけで150袋もの米が完売したといいます。すでに売り場には、別の商品が並んでいました。

齋藤常務取締役

「(Q.(米の)売り場はここだけ?)もう一つ別のコーナーにも同じくらいのスペースの売り場がある」

 そこで、もう一つの米の売り場に案内してもらいました。

齋藤常務取締役

「ここが、実は(もう一つの米の)コーナー」

 この店では「1家族1点まで」と購入制限をして米の販売を行っていますが、もう一つの売り場も空の状態になっていました。

齋藤常務取締役

「比較的、商品が集まる店なので、よそさん(他の店)より商品が多かった。4、5日は毎日こういう状態」

 今、米の在庫はどうなっているのでしょうか?

 農水省が発表している過去10年間の6月時点の米の在庫量のグラフでは、去年までは200万トン近くで推移していましたが、今年は156万トンと落ち込んでいます。

 こうしたデータと店頭から米が消えたことで、「令和の米騒動」と報じる一部メディアもあります。番組は実態について、農水省に問い合わせてみました。

農水省担当者

「食の多様化でパンや麺の需要が高まり、米の需要が減っているので、在庫量が156万トンという数字が決して少ないわけではなく、ひっ迫している状況でもない」

 農水省によると、米の需要は2014年に年間およそ800万トンありましたが、10年間で100万トン近く減少しました。

 そのため、在庫が40万トンほど減っても需要と在庫量のバランスは保たれているといいますが、「在庫量が少ない」という情報だけが独り歩きしてしまっている状況だと説明します。

 では、なぜ店頭では品切れ状態が続いているのでしょうか?