〔東京外為〕ドル、158円台前半=介入観測での急落引き継ぐ(12日午前9時)

AI要約

12日朝の東京外国為替市場では、前日の政府・日銀による為替介入によりドルが急落し、1ドル=158円台前半に大幅下落した。

米CPI発表後にドル円が急落し、1カ月ぶりの安値を記録。その後、ドル買い・円売りが強まり、値を戻す展開となった。

本日は政府要人らの発言が注目される一方、海外では中国貿易統計や米消費者指数の発表も控えている。

 12日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場は、前日の政府・日銀による為替介入と観測されるドル売り・円買いで急落した地合いを引き継ぎ、1ドル=158円台前半に大幅下落した。午前9時現在、158円23~25銭と前日(午後5時、161円63~63銭)比3円40銭の大幅ドル安・円高。

 前日の海外市場では、6月の米CPI発表後にドル円が急落。直前の161円60銭前後から、一時は157円40銭台と4円超下げ、6月中旬以来約1カ月ぶりの安値を付けた。その後は押し目買いも入り、158円台後半で推移。12日の東京時間の早朝はドル買い・円売りが強まり、いったん159円台前半まで値を戻したが、その後は158円台で推移している。

 6月の米CPIは前年同月比3.0%上昇。伸び率は3カ月連続で縮小し、市場予想も下回った。9月の米利下げ観測が強まり、発表直後からドルは下落。ただ、直後は160円台後半を中心に推移していたが、発表10分ほど後からドル円の下落が加速し、「政府・日銀によるドル売り・円買い介入が実施された」(FX業者)との観測が広がった。

 本日は、鈴木財務相の閣議後記者会見など、政府要人らの為替や介入に関する発言が注目される。海外では、6月の中国貿易統計、米卸売物価、7月の米ミシガン大消費者景況感指数の発表などが予定されている。

 ユーロは対円で急落、対ドルでは上昇。午前9時現在、1ユーロ=172円08~12銭(前日午後5時、175円21~21銭)、対ドルでは1.0872~0874ドル(同1.0839~0839ドル)。