〔NY外為〕円急騰、158円台半ば=一時3週間ぶり高値(11日午前10時)

AI要約

米消費者物価指数(CPI)の減速により、ドル売り・円買いが拡大。円相場は約3週間ぶりの高値水準を記録。

市場ではFRBの利下げ観測が強まり、米長期金利は低下。日米金利差の観点から円買い・ドル売りが増加。

その他、米失業保険申請数が予想を下回る結果となった。

 【ニューヨーク時事】11日午前のニューヨーク外国為替市場では、6月の米消費者物価指数(CPI)が3カ月連続で減速したことを受けてドル売り・円買いが一気に強まり、円相場は1ドル=157円台に急騰、一時157円40銭付近と、6月中旬以来、約3週間ぶりの高値水準を付けた。午前10時現在は、158円50~60銭と前日午後5時(161円63~73銭)比3円13銭の大幅な円高・ドル安。

 米労働省が11日発表した6月のCPIは、前年同月比3.0%上昇と、市場予想(ロイター通信調べ)の3.1%上昇を下回った。さらに前月比は0.1%低下と市場予想(同予想0.1%上昇)に反してマイナスに転じた。これを受けて、米連邦準備制度理事会(FRB)が9月にも利下げに動くとの観測が強まり、米長期金利が急低下。日米金利差の観点から円買い・ドル売りが膨らんだ。

 米労働省が同時刻に発表した新規の失業保険申請(季節調整済み)は、6日までの1週間で前週比1万7000件減の22万2000件。事前予想よりも良い内容だった。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0880~0890ドル(前日午後5時は1.0825~0835ドル)、対円では同172円50~60銭(同175円09~19銭)と、2円59銭の大幅な円高・ユーロ安。