〔NY外為〕円、160円台後半(8日朝)

AI要約

米長期金利の低下を受け、円相場は1ドル=160円台後半で強含みに推移している。

市場関心はパウエルFRB議長の議会証言や米消費者物価指数に向いており、様子見ムードが広がっている。

米雇用統計は一時的な反応に留まり、労働市場の軟化が示唆されたが、市場は落ち着いている。

 【ニューヨーク時事】週明け8日午前のニューヨーク外国為替市場では、新規の手掛かり材料難の中、米長期金利の低下を眺めて、円相場は1ドル=160円台後半で強含みに推移している。午前9時現在は160円60~70銭と、前週末午後5時(160円77~87銭)比17銭の円高・ドル安。

 ニューヨーク市場は、161円近辺で取引を開始。この日朝方、米長期金利の指標である10年債利回りが小幅低下に転じる場面では、ドルを売って円を買い戻す動きが見られたが値動きは限定的。市場の関心は、9、10両日に予定されているパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言や11日発表の米消費者物価指数(CPI)に向いており、様子見ムードが広がっている。

 前週末5日発表された6月の米雇用統計は、非農業部門の就業者数が前月比20万6000人増と、市場予想から上振れしたものの、過去2カ月分を下方修正。失業率は4.1%と、3カ月連続の悪化、平均時給の伸びは前年同月および前月に比べ鈍化した。労働市場の軟化が示唆されたが、市場の反応は一時的だった。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0840~0850ドル(前週末午後5時は1.0830~0840ドル)、対円では同174円10~20銭(同174円20~30銭)と、10銭の円高・ユーロ安。