〔NY外為〕円、161円台後半=対ユーロは175円台、最安値更新(10日午前)

AI要約

外国為替市場では、パウエルFRB議長の証言を受けて円安・ドル高の動きが強まった。

先行した円売り・ドル買いの流れが続き、米消費者物価指数発表を控えて様子見ムードが漂っている。

パウエル議長の利下げへの慎重姿勢が示唆され、円売り・ドル買いが加速している。

 【ニューヨーク時事】10日午前のニューヨーク外国為替市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受けて円売り・ドル買いが強まり、円相場は1ドル=161円台後半に下落している。午前11時40分現在は161円70~80銭と、前日午後5時(161円26~36銭)比44銭の円安・ドル高。

 円は対ユーロでも下落。一時1ユーロ=175円12銭付近まで下落し、最安値を更新した。

 海外市場で先行した円売り・ドル買いの流れを引き継ぎ、ニューヨーク市場は円安・ドル高地合いで取引を開始。翌11日に6月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて序盤は様子見気分が強く、積極的な商いは手控えられた。

 ただFRBのパウエル議長が、前日の上院銀行委員会に続き、この日は下院金融サービス委員会で証言し、インフレ鈍化について「いくらか自信があるものの、十分な確信には至っていない」との見解を示した。利下げ開始に慎重な姿勢が示唆されたことから、米長期金利が下げ幅を縮小。円売り・ドル買いの流れが強まっている。

 ユーロの対円相場は、同時刻現在175円00~10銭(前日午後5時は174円38~48銭)と、62銭の円安・ユーロ高。対ドルでは同1.0820~0830ドル(同1.0809~0819ドル)。