厚生年金「月30万円以上の高額受給者」割合は男女別に違い。女性ではわずか0.01%

AI要約

厚生年金を受給する場合、年金受給額は標準報酬月額や標準賞与額、そして加入期間に応じて増加します。

そのため、現役世代のときに高収入だった方は、年金受給額が高くなる傾向にあるのです。

5年に1度の年金財政検証が行われ、制度の動向に注目が集まる今。将来の年金について考えるきっかけとしましょう。

日本の年金制度は、厚生年金と国民年金の2階建てとなっています。

このうち国民年金は月額保険料が一律で定められており、受給額が30万円以上となることは困難です。

厚生年金は収入に応じて加入者が納める保険料が決まり、高収入者ほど受給額が多い傾向にあります。

現実には、平均的な国民年金受給額は5万円台で推移し、厚生年金を含めた受給額も14万円台となっています。30万円以上の年金を受給している人は現れているのでしょうか。

厚生年金「月30万円以上の高額受給者」割合は男女別に違い。女性ではわずか0.01%

厚生年金を受給する場合、年金受給額は標準報酬月額や標準賞与額、そして加入期間に応じて増加します。

そのため、現役世代のときに高収入だった方は、年金受給額が高くなる傾向にあるのです。

5年に1度の年金財政検証が行われ、制度の動向に注目が集まる今。将来の年金について考えるきっかけとしましょう。

今回は、年金の仕組みや平均的な受給額、そして月平均で30万円以上を受給している人の割合についてまとめました。

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日本の年金制度は、厚生年金と国民年金の2階建てとなっています。

このうち国民年金は原則として、保険料が1万6980円(令和6年度)と決められています。

受給額は付加保険料の納付や受給時期の繰り下げによって増やせますが、これだけで月30万円以上の給付を受けるのは困難です。

二階部分の厚生年金は、企業で正社員やそれに近い形態で働いていたり、公務員として働いていたりすると受給できます。

現役時代に納める厚生年金保険料は、標準報酬月額や標準賞与額にある程度比例します。

すなわち、年収が高い人ほど納める金額が大きくなる傾向にあるのです。

現役世代の納付額が大きい方は、受給額も増加する傾向にあるため、高収入な時期が長かった方は、受給額も多くなります。

厚生労働省が公表する「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況 」によると、国民年金の平均受給額は次のとおりです。

●国民年金の受給額

〈全体〉平均年金月額:5万6316円

 ・〈男性〉平均年金月額:5万8798円

 ・〈女性〉平均年金月額:5万4426円

過去の金額を見ても、およそ5万円台で推移していることがわかります。

●厚生年金の受給額

次いで、厚生年金は次の通りです。

〈全体〉平均年金月額:14万3973円

 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円

 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円

※国民年金の金額を含む

厚生年金の受給者は、先に紹介した図の通り二階建てで受給する仕組みのため、相対的に支給額が多くなる傾向があります。

それでも平均は14万円台なので、表題にある月額30万円は、平均の倍以上の水準であることがわかります。

では、実際に月平均で30万円以上もの年金を受給している人はいるのでしょうか。