高速道路で「オービス」を光らせてしまいました。スピード違反でも「前科」がつくと聞いたことがありますが、公務員の私は“クビ”になる可能性もありますか?「青キップ」なら大丈夫でしょうか…?

AI要約

オービスによる取締りでの速度違反による罰則と前科の影響について説明されています。

速度超過が一定範囲内であれば青キップ制度が適用され、前科がつかない可能性があることが述べられています。

一定範囲を超える速度超過の場合は刑事裁判にかけられる可能性があり、前科となり履歴書に記載しなければならないことが説明されています。

高速道路で「オービス」を光らせてしまいました。スピード違反でも「前科」がつくと聞いたことがありますが、公務員の私は“クビ”になる可能性もありますか?「青キップ」なら大丈夫でしょうか…?

速度オーバーした状態で運転していると、突然、赤い光が目に入ってきた……。これは速度違反自動取締装置、通称「オービス」が速度超過を検知した瞬間です。

「オービスによる取締りを受けると、罰金刑に処されて前科がつく」と耳にしたことがある人もいるでしょう。過去に法律をおかし有罪判決を下されたことを示す「前科」がつくと失職したり、医師や薬剤師のような国家資格を失ったりすることもあるため、自分がどうなるか不安になる人もいるはずです。

本記事では、オービスによる取締りで前科がつくのは本当なのか、スピード違反で職を失うことはあるのかを見ていきます。

道路交通法第22条にて「車両は、道路標識等や政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない」旨が規定されています。

同法第118条により「第22条(最高速度)の規定に違反した場合は6ヶ月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する」旨、記載されているとおり、スピード違反は懲役または罰金につながる行為です。

懲役はもちろん、罰金も刑事罰なので、スピード違反でも「前科」がつく可能性はあります。ただし、スピード違反が必ずしも前科につながるとは限りません。最高速度をどれだけ超過したかによって罰則の内容が変わります。

■速度超過が一般道30km/h(高速道路40km/h)未満なら反則金で済む

交通違反の中でも軽微なものであれば、交通反則通告制度に基づいた手続きが行われます。通称「青キップ」と呼ばれる制度で、反則金の支払いを行えば刑事処分が免除される仕組みです。

スピード違反においては一般道では30km/h未満、高速道路においては40km/h未満の速度超過であれば、交通反則通告制度を適用できます。オービスに感知されても、速度超過が青キップの範囲に収まっていれば前科がつくことはありません。

■青キップが適用できない違反の場合は前科がつく

一般道で30km以上、高速道路においては40km/h以上の速度超過を犯した場合、交通反則通告制度が使えず、刑事裁判にかけられ刑事罰が科せられます。

スピード違反などの交通裁判の場合は警察官と検察官の事情聴取の後、検察官が略式起訴相当と認めた場合に裁判所へ申請を行い、裁判所が略式命令という形で罰金を決定することが多いようです。

ただし、罰金刑も刑事罰なので前科がついてしまいます。履歴書に賞罰欄があれば書かなければなりません。これは罰金を支払って5年経過し、刑が消滅するまで続きます。