フランス債上昇、極右過半数阻止へ競合政党の調整が活発化と報道

AI要約

フランス債が上昇し、極右政党の過半数確保を阻止するために調整が進められていると報道されている。

スプレッドの縮小が3日連続で続き、市場は安心材料として捉えているが、依然として極右の過半数獲得の可能性がある。

フランス株は下げを縮小したものの、解消には至っていない状況。

(ブルームバーグ): 2日の欧州債市場で、フランス債が上昇。7日の決選投票でマリーヌ・ルペン氏が実質的に率いる極右政党、国民連合(RN)の過半数確保を阻止するため競合政党が調整を活発化させているとの報道が好感されている。

フランス10年債のドイツ債に対する上乗せ利回り(スプレッド)は71ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)と、終値ベースで6月14日以来の水準に縮小。このまま引ければ、縮小は3日連続となる。

複数の報道によると、マクロン大統領の中道勢力と左派連合「新人民戦線」はRNの伸長を抑えようと、決選投票の候補者登録期限の土壇場で合計200以上の候補者を撤退させる見通しだ。これを市場は安心材料として捉えている。

ジュリアス・ベアの債券アナリスト、ダリオ・メッシ氏は「極端なグループが全てを握り、財政面で基本的にやりたい放題になるとの不安がある程度後退した」ことをスプレッドの縮小は示していると指摘。「ただ、スプレッドはなお高水準で、極右の過半数獲得が依然極めてあり得るシナリオであることを反映している」と述べた。

フランス株の代表的な指標であるCAC40株価指数は午後の取引で下げを縮小したが、下げを解消するには至っていない。

原題:French Bonds Gain as Candidates Retire to Curb Far-Right Power(抜粋)

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