【70歳代の夫婦世帯】年金だけで生活できる世帯は約4割。平均貯蓄額は1757万円、中央値は?
夏のボーナスが支給される時期で、使い道を決めている人もいれば、迷っている人もいます。
70歳代の世帯ではどれくらいの貯蓄額があるのか、平均や中央値、割合を示し、格差があることが分かります。
高齢者世帯の貯蓄額は重要であり、将来の資産づくりが必要であることを強調。
夏のボーナスが支給される時期です。
「今年こそは旅行に行きたい」「好きなものを大人買いしたい」というように、すでに使い道を決めている人もいるでしょう。
せっかくのボーナスですから、ぜひ有意義に使いたいものです。
一方で「まだ使い道に迷っている」「使うのがなんだかもったいない」と感じて、貯蓄にまわす人もいるのではないでしょうか。
なかには「ボーナスを貯蓄に回しても将来お金が足りなくなりそう」と不安な人もいるでしょう。
この記事では、年金生活が本格開始する70歳代の貯蓄に焦点を当て、貯蓄額の割合や平均金額、年金受給額について解説します。
後半では、老後に必要な生活費についても解説。
今の貯蓄額に不安を感じている人は、ぜひ参考にしてください。
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厚生労働省の「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、高齢者世帯1693万1000世帯のうち、年金収入のみで生活できる高齢者世帯は、全体の44%でした。
高齢者世帯の半数にも満たない割合となっており、年金収入だけでは生活費のやりくりができないことがわかります。
不足分については、以下のような形で補われていると考えられます。
・貯蓄の切り崩し
・企業年金や私的年金
・労働による収入
・親族からの仕送り
年金収入は老後の貴重な収入源ですが、それだけでは老後の生活は厳しくなるでしょう。
将来に向けていかにして資産づくりを進めていくかが重要です。
70歳代の世帯ではどれくらいの貯蓄額を用意しているのでしょうか。
70歳代の夫婦世帯を例に、貯蓄額の平均額と中央値、貯蓄額の割合を見てみましょう。
●平均と中央値
・貯蓄額の平均:1757万円
・中央値:700万円
●貯蓄額の割合一覧表
・金融資産非保有:19.2%
・100万円未満:5.6%
・100~200万円未満:5.1%
・200~300万円未満:4.3%
・300~400万円未満:4.7%
・400~500万円未満:2.5%
・500~700万円未満:6.2%
・700~1000万円未満:5.8%
・1000~1500万円未満:10.2%
・1500~2000万円未満:6.6%
・2000~3000万円未満:7.4%
・3000万円以上:19.7%
平均額は1757万円、中央値は700万円となっています。
3000万円以上の貯蓄額を備えている人が19.7%と最も割合が大きく、平均を押し上げる形となっています。
一方で、金融資産を保有していない世帯の割合も19.2%と高い数字です。
高齢者世帯の貯蓄額は、すでに大きな格差があるといえるでしょう。