おひとりさまで生きていく!単身世帯の「老後の年金収入」&「生活費」の平均はいくら?
老後をおひとりさまで生きる場合の経済的不安について調査結果や理由を解説。
金融広報中央員会の調査によると、老後の生活を心配する主な理由は金融資産不足や十分な年金受給額の不安。
年金だけでは不自由なく老後を暮らせると考える人は少なく、物価上昇や医療費負担の増加への懸念がある。
老後をおひとりさまで生きていく場合、さまざまな不安や心配を感じることがあるでしょう。病気のことや介護のこと、住まいのことなど悩みは人それぞれですが、やはり経済的な不安を感じる方が多いのではないでしょうか。
老後を一人で生きるために必要な資金を準備するためには、現在の高齢のおひとりさまが年金をいくらもらい、生活費にいくらかかっているのかを知る必要があります。
そこで本記事では、おひとりさまで老後生活を送っている方の意識調査をご紹介するとともに、年金受給額や生活費の収支などを解説していきます。
※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
金融広報中央員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和5年調査結果」によると、60歳代おひとりさまの75.4%、70歳代の61.9%が老後の生活を心配しています。
60歳代の方がやや多いのは、まだ年金生活に入っていない方もおり、実際にどのような生活ぶりになるのかがわからないため、不安に思う方が多いのではないかと考えられます。
同調査によると、老後の生活を心配する理由として、主に以下のことが挙げられます。
・金融資産が十分でないから
・年金や保険が不十分だから
・物価が上昇すると生活の見通しが立たなくなる可能性があるから
・現在、経済的にゆとりがなく、貯蓄など老後の準備ができていないから
老後資金の準備ができていないことや、十分な年金額が受け取れないこと、今後の物価上昇が不透明なことなどが理由とされているようです。
また、「年金だけで老後を暮らせるかどうか」という質問に対しては、「年金だけで不自由なく暮らせる」としている方は、60歳代・70歳代ともに約1割程度となっています。
年金だけではゆとりがないと考えている理由として、以下のことが挙げられています。
・物価の値上げ等により生活費が増えていくと考えているから
・年金支給額が引き下げられると考えているから
・高齢者への医療費負担が増えると考えているから
物価が上昇することや年金支給額が減額されること、医療費の個人負担が増えると予想されることが理由となっているようです。