野外音楽祭で拉致後に解放のイスラエル人女性 会見で「平和を願う」

AI要約

イスラエル人女性がハマスによる拘束から救出された経緯や現状を報告。

ハマスとイスラエル軍の戦闘状況と犠牲者数に触れ、平和への願いを述べる。

人質の体験や心境、母との最後の再会について語る。

野外音楽祭で拉致後に解放のイスラエル人女性 会見で「平和を願う」

 パレスチナ自治区ガザ地区でイスラム組織ハマスの人質として拘束されていたイスラエル人女性、ノア・アルガマニさん(26)が20日、超党派の日本イスラエル友好議員連盟の中谷元会長(自民党)らと東京都内で面会し、報道陣の取材に応じた。ノアさんは「すべての人質が家へ帰れるよう、助力してほしい」と呼びかけた。

 イスラエル軍とハマスの戦闘では、ガザ側の死者が4万人を超えた。イスラエル側の死者は約1200人だ。ノアさんは「(双方の)大勢が傷付いている。平和が訪れることを願っている」と思いを述べた。

 ノアさんは昨年10月7日、イスラエル南部で野外音楽祭に参加した際、越境攻撃してきたハマス戦闘員に拉致された。約8カ月の拘束を経て、今年6月、イスラエル軍に救出された。

 拘束中は戦闘激化に伴って、ガザ各地を転々とさせられていたという。1月には滞在中の民家で軍の爆撃にも巻き込まれた。

 「けがの手当てを受けられないまま過ごすしかなく、今も体調は万全ではない」と語り、「人質たちは毎日、命の危険にさらされている」と一刻も早い救出を訴えた。

 ノアさんの母リオラさんは脳腫瘍を患い、ノアさんと再会を果たしてから約3週間後に亡くなった。「ずっと母のことを考えていた。最後に会うことができて良かった」と振り返った。【松本紫帆】