トルコ中銀がインフレ予想据え置き、金融引き締め継続

AI要約

トルコ中央銀行は、2024年末までの消費者物価指数の上昇率予想を38%、2025年末までの予想を14%として政策姿勢を堅持すると明言。

今後のCPI鈍化を予測し、2026年末までに上昇率は9%に下がる見通し。しかし、エコノミストはより高い予想を示している。

中銀は金融引き締めを続け、長期的な引き締め姿勢を維持する方針を示唆。利下げは検討されておらず、インフレの再燃を警戒している。

トルコ中銀がインフレ予想据え置き、金融引き締め継続

[アンカラ 8日 ロイター] - トルコ中央銀行は8日、最新の四半期インフレ報告を公表し、2024年末の消費者物価指数(CPI)の上昇率予想の中央値を前年比38%、25年末は14%とする従来の見解を据え置いた。

カラハン総裁は会見で「物価安定が達成されるまで金融引き締めの政策姿勢を堅持する」と表明した。

今後のCPIについて「慎重な政策姿勢を維持することで今年後半に着実に鈍化すると予想している」とした上で、26年末までに上昇率は9%に低下するとの予想を示した。

CPI上昇率は7月に61.78%に鈍化し、上昇率の縮小ペース加速見通しが強まっている。エコノミストの間では24年末は42%程度と予想されている。

中銀は23年6月以降、金融引き締めに転換。政策金利の引き上げ幅は計4150ベーシスポイント(bp)に及ぶ。24年3月以降は50%で据え置き、引き締め姿勢を継続している。

総裁は「われわれは長期にわたり引き締め姿勢を維持する必要がある。これは決して利下げをしないという意味ではない。利下げをしつつも引き締め姿勢は維持可能だ」と話した。

利下げ転換を巡ってアクチャイ副総裁は7月26日、ロイターの取材に、利下げサイクルは検討することすらしていないと発言。早過ぎる利下げがインフレを再燃させて経済への打撃が長引く恐れがあることを理由に挙げていた。