メキシコCPI、7月は前年比5.57%上昇 1年超ぶりの高水準

AI要約

メキシコ国家統計地理情報局が発表した7月の消費者物価指数は前年同月比5.57%上昇し、伸び率は6月よりも加速した。

7月のインフレ加速はメキシコ中央銀行の政策金利を巡る影響を示唆し、コア指数は鈍化が見られた。

金融市場では、メキシコペソの弱さとインフレ率の上昇により、中央銀行の金利決定が注目されている。

メキシコCPI、7月は前年比5.57%上昇 1年超ぶりの高水準

[8日 ロイター] - メキシコ国家統計地理情報局(INEGI)が8日発表した7月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.57%上昇した。伸び率は6月の4.98%から加速し、昨年5月以来、1年2カ月ぶりの高水準となった。ロイターがまとめた予想と一致した。一方で今年7月のコア指数は緩和の兆しを見せた。

7月のインフレ加速は、メキシコ中央銀行の政策金利を巡る動きを複雑なものにするとみられる。メキシコ中銀は今年3月に政策金利の引き下げを決めた後、6月会合で据え置くことを決定。インフレの鈍化で将来的に利下げ余地が生まれる可能性を示唆していた。

キャピタル・エコノミクス新興国市場エコノミストのキンバリー・スパーフェクター氏は、総合インフレ率の上昇に加え、通貨ペソの弱さも相まって、8日のメキシコ中銀の金利決定が「引き下げか据え置きかの、際どい判断」になると指摘した。

一方、変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数の前年比伸び率は4.05%と、6月の4.13%から鈍化した。コア指数は物価動向のより信頼性の高い指標とされ、注目されている。